レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/01/25
- 登録日時
- 2017/04/12 00:30
- 更新日時
- 2017/04/12 00:30
- 管理番号
- 6001022000
- 質問
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解決
僧侶が妻帯するようになった経緯について知りたい。
- 回答
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明治5年(1872)4月25日の太政官布告133号「自今、僧侶肉食妻帯畜髪等可為勝手事」が契機となり、僧侶も妻帯できるようになったようです。それより以前に浄土真宗では法然の高弟に妻帯していた僧侶も存在していました。
『仏教四文字熟語辞典:下』(須藤隆仙/著 新人物往来社 1998.2)p.73
「肉食妻帯」の項に「日本でも法然のごときは、肉食妻帯に拘泥されぬ仏教を提唱したから、その弟子親鸞による真宗などは肉食妻帯を宗風とした」が、「徳川時代に、真宗のこの風を非難するものもあった」と書かれています。
『日本仏教と庶民信仰』(五来重/著 大法輪閣 2014.6)p.133~144
「僧侶の肉食妻帯」と題する文が収録されており、明治5年の太政官布告に関する記述もあります。
『日本ひらがな仏教史』(大角修/著 角川書店 2009.8)p.222~227
第26項「肉食妻帯:心の仏教」の中で、明治5年の太政官布告に関する記述を含め、日本の寺院での家庭について書かれています。
『仏教と日本人』(阿満利麿/著 筑摩書房 2007.5)p.87~115
第3章「日本の僧侶はなぜ肉食妻帯なのか」の中で、「出家者の変身」、「「肉食妻帯、畜髪勝手たるべき事」」などの項があります。
『近現代における「家」の変質と宗教』(森岡清美/編 新地書房 1986.2)p.69~111
僧侶妻帯と寺院の世襲」(森岡清美/著)という論文が収録されています。
明治5年の太政官布告に関する記述があり、僧侶社会に与えた影響について考察されています。
『中世の仏教と社会』(大隅和雄/編 吉川弘文館 2000.7)p.184~207
「近世仏教における肉食妻帯論」(石川力山/著)が収録されています。
p.184-185
近世に関する記述が中心ですが、「はじめに」の項に明治5年の太政官布告に関する記述があります。
『肉食妻帯考』(中村生雄/著 青土社 2011.12)
「なぜ日本では出家者が妻を娶り、肉を食べるのか。日本仏教の大きな特徴にして到達点とされる「肉食妻帯」はいかにして形成され、定着したのか。国家宗教として仏教が日本にもたらされてから孕みつづけている最大の問いに迫る」との記述があります。
「事例作成日:2017年1月25日」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏教 (180 8版)
- 参考資料
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- 仏教四文字熟語辞典 下 須藤/隆仙∥著 新人物往来社 1998.2 (73)
- 日本仏教と庶民信仰 五来/重‖著 大法輪閣 2014.6 (133-144)
- 日本ひらがな仏教史 大角/修∥著 角川書店 2009.8 (222-227)
- 仏教と日本人 阿満/利麿∥著 筑摩書房 2007.5 (87-115)
- 近現代における「家」の変質と宗教 森岡/清美∥編 新地書房 1986.2 (69-111)
- 中世の仏教と社会 大隅/和雄∥編 吉川弘文館 2000.7 (184-185)
- 肉食妻帯考 中村/生雄∥著 青土社 2011.12
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000214697