レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年10月19日
- 登録日時
- 2015/01/07 16:27
- 更新日時
- 2015/04/09 16:02
- 管理番号
- 埼久-2014-113
- 質問
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未解決
王安石「詩経新義」を探している。日本語で書かれた資料がよい。
- 回答
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「詩経新義」(「詩義」、または「周礼」「書経」の注釈をあわせて「三経新義」とも呼ばれているらしい)の日本語訳は見つからなかった。
備考に関連情報の追記あり。(2015/04/08)
- 回答プロセス
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『中国の古典 31 唐宋八家文』(竹田晃編集 学習研究社 1983)
詩経新義についての記述なし。
p344王安石についての文章について、「ここに選んだ文章は『臨川先生文集』一百巻を底本とする」との記述あり。
『臨川先生文集』は自館で所蔵しているが中国語資料である。
『中国詩人選集 第2集 4』(吉川幸次郎編集・校閲 岩波書店 1983)
p194「1075年 六月、詩、書、周礼の三経の新義完成、詔して学官に頒布。」
『詩経 中国の古代歌謡』(白川静著 中央公論社 1970)
p249詩経学について書かれているが、質問に関する記述なし。
『中国学芸大事典』(近藤春雄著 大修館書店 1980)
p37「王安石」の項より「(前略)新意見を出して新義と称した。」との記述有り。
『詩経研究文献目録』(村山吉広編 汲古書院 1992)
p45「王安石の「周南詩次解」について 清水潔 『宇野哲人先生白寿祝賀記念東洋学論叢』(同記念会編・刊)1974/10)」「晁説之の詩序批判-王安石の詩経学との関わりに於て江口尚純 東洋の思想と宗教 7 1990/6」→〈論説〉33―2―上」の記述あり。
2点とも県立図書館所蔵なし。
『漢籍解題』(桂五十郎著 名著刊行会 1974)
異名索引p2 詩経(毛詩(モウシ)に同じ)との記述あり。
『新釈漢文大系 112 詩経』(明治書院 2000)
p56-126「文王之什」解説および各詩の「余説」、「語釈」に関連する記述なし。
『諸橋轍次著作集 1』(大修館書店 1975)
p319-344「第3章第4節 王安石の新法及び新義」
p319-326「1 新法の成立及び梗概」
p326-332「2 王安石の人物」
p332-344「3 周官新義及び字説の制定」
p332 6-7行目「安石に三新義あり、周官の外、詩・書を含む。只詩・書の二者は、大半子■[あめかんむりに方]の撰にして、安石の関係せるものにあらず。」とあり。
p332 13-14行目 『周禮新義謝山題詞』からの引用に「三経新義」の語あり。
p338 「新義の世を毒したる實例」あり。本文には「三経新義の世を毒せるは…」とあり。
いずれも、「詩経新義」の本文なし。
『新釈漢文大系 別巻 漢籍解題事典』(明治書院 2013)
〈詩経新義〉〈三経新義〉〈新義〉の項なし。〈詩経〉の項に関連する記述なし。
撰者・編者名索引で〈王安石〉はp385「臨川集」のみ。
《国会図サーチ》(http://iss.ndl.go.jp/ 国会図 2013/10/03最終確認)を〈詩経新義〉〈詩義〉〈三経新義〉で検索する。
関連する論文はあるが、「詩経新義」そのものはなし。
《CiNii Articles》(http://ci.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所 2013/10/03最終確認)を〈詩経新義〉〈王安石〉〈臨川先生〉で検索する。
「王安石の『詩義』について~」という見出しがいくつか見られたため、詩経新義と詩義は同じ資料かもしれないと推測する。
《Wikipedia》〈王安石〉の項目(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E5%AE%89%E7%9F%B3 ウィキメディア財団 2013/10/19最終確認)
「儒教史上、新学(荊公新学)の創始者であり、『周礼』『詩経』『書経』に対する注釈書『三経新義』を作り、学官に立てた。」
その他調査済資料
『詩経 新釈』(目加田誠著 岩波書店 1969)
『漢詩大系 1 詩経』(青木正児編 集英社 1986)
『研究資料漢文学 3 詩』(明治書院 1993)
『詩経 歌の原始』(小南一郎著 岩波書店 2012)
『詩経入門 中国古典入門叢書 13』(趙浩如著 日中出版 1988)
『全釈漢文大系 1-33』(全釈漢文大系刊行会編 集英社 1975-1986)
『漢文大系 1-22』(富山房編輯部編輯 富山房 1972-1978)
『新釈漢文大系 114 唐宋八大家文読本』(明治書院 1998)
『漢文大系 4 唐宋八家文』(富山房編輯部編輯 富山房 1972)
『中国古典新書 索引』(橋本栄治編 明徳出版社 1986)
『中国古典新書 〔19〕 唐宋八家文』(宇野精一編 明徳出版社 1968)
『中国古典新書 〔97〕 詩経』(石川忠久著 明徳出版社 1984)
『中国文明選 1-15』(朝日新聞社 1974-1977)
『漢籍解題』(桂五十郎著 名著刊行会 1974)
『白川静著作集 10 詩経』(白川静著 平凡社 2000)
『経書大講 6 詩経』(小林一郎著 平凡社 1938)
『新釈詩経 岩波新書』(目加田誠著 岩波書店 1954)
『経典余師集成 5 詩経』(渓百年編注 大空社 2009)
- 事前調査事項
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調査済事項 日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年特別展「北京故宮博物院200選」開催記念国際シンポジウム「『清明上河図』の魅力に迫る―東アジア文化史のなかの『清明上河図』」のパンフレットの論文に記述あり。
- NDC
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- 詩歌.韻文.詩文 (921 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 王 安石(オウ アンセキ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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国会図レファ協DB事業サポーター様より情報提供あり。以下、調査情報の本文。(2015/04/08)
王安石『詩経新義』の日本語訳に関する直接的な情報ではありませんが、下記の関連論文が公開されていました。
種村和史著「穩やかさの内實 : 北宋詩經學史における蘇轍『詩集傳』の位置 その二 王安石『詩經新義』との關係」(「慶應義塾大学商学部創立五十周年記念日吉論文集」p241-258 慶應義塾大学商学部創立五十周年記念日吉論文集編集委員会 2007)
《慶應義塾大学学術情報リポジトリ》(http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=KO40001001-00000001-0241 慶應義塾大学メディアセンター 2015/04/08最終確認)
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000165751