レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年8月29日
- 登録日時
- 2017/09/07 16:55
- 更新日時
- 2020/02/25 11:05
- 管理番号
- 2017-040
- 質問
-
解決
論文に引用された雑誌記事を探している。
安部寿行「谷崎潤一郎『人魚の嘆き』への一視点―虚構と実在の〈場〉をめぐって―」(『緑岡詞林』(青山学院大学大学院日文院生の会). 24, 2000-03.)という論文に、
「宮島新三郎が「谷崎潤一郎氏の『人魚の嘆き』は雄大なる一篇の無韻詩で・・・」という好意的な論評を寄せており」とある。
注には「大正7年1月、雑誌「改造」第六巻第一号に掲載された「小説界(三)」という、大正六年度の各作家の作品についての概評を述べた文章。本文の引用は「主なる作家及び作品」として別枠で取り上げられて紹介されている。」とある。
- 回答
-
雑誌「早稲田文学 第2次」158号(大正8年(1919年)1月)に掲載がありました。
詳しくは回答プロセスをご覧ください。
- 回答プロセス
-
1.雑誌「改造」について
本学OPACで「改造」を検索。
1巻1号は大正8年(1919年)の発行である。
念のため6巻1号(1924年1月号)の現物を確認したが記事は掲載されていない。
2.収録刊行物情報を確認
本学契約データベース「雑誌記事索引集成データベース」の詳細検索で、
論題名:小説界
刊行年:大正7年(1918年)
として検索。
以下の記事が見つかる。
「小説界(大正元年‐大正三年)」(1918年1月1日,『早稲田文学〔第2次〕』,第154号)
「小説界(二)(大正四年‐同五年)」(1918年1月1日,『早稲田文学〔第2次〕』,第156号)
3.雑誌「早稲田文学 第2次」を確認
「早稲田文学 第2次」のこの後の号に「小説界(三)」がないか、現物を確認したところ、
お探しのものではないかと思われる下記記事が見つかった。
宮島[新三郎]「小説界(三)(大正六年度)」(1919年1月, 『早稲田文学〔第2次〕』, 第158号, 彙報p.1-10.)
p.2~3「主なる作家及び作品」に、「尚谷崎潤一郎氏の『人魚の嘆き』は雄大なる一篇の無韻詩で・・・」という一文あり。
記事の末尾に「(宮島生)」とあり。(※)
「彙報」の末尾p.32に「宮島新三郎」とあり。
※「生」の意味を本学契約データベースJapanKnowledge Lib『日本国語大辞典』で確認すると、人名の下に付けて自らを謙遜するとあり。
- 事前調査事項
-
雑誌「改造」は1巻1号が1919(大正8)年の発行である。
- NDC
-
- 日本語 (051 9版)
- 参考資料
-
-
雑誌記事索引集成データベース
http://zassaku-plus.com/ [参照 2017-08-29] - 宮島[新三郎]. 小説界(三)(大正六年度). 1919-01. 早稲田文学 第2次 (158) p.1-10.
-
“生”.日本国語大辞典.JapanKnowledge Lib.
http://japanknowledge.com/lib/display/?lid=200202539f54GAt1Ho9A [参照 2017-08-29] - 安部寿行. 谷崎潤一郎『人魚の嘆き』への一視点―虚構と実在の〈場〉をめぐって―. 2000-03. 緑岡詞林.24.
-
雑誌記事索引集成データベース
- キーワード
-
- 改造
- 早稲田文学 第二次
- 小説界
- 谷崎潤一郎
- 『人魚の嘆き』
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 日本の雑誌
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000221668