レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/11/01
- 登録日時
- 2012/01/13 02:00
- 更新日時
- 2014/03/04 16:28
- 管理番号
- 1000000443
- 質問
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解決
ブーブー(沖縄の民間療法、瀉血のこと)について知りたい。
- 回答
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下記の資料を紹介する。
『沖縄大百科事典 下』(沖縄大百科事典刊行事務局 沖縄タイムス社 1983年)
p.347 「ブーブー」の項より、「民間療法の一つで瀉血のこと。ブーブーとは本来、治療につかう竹筒のことで、ブーブーで治療することをブーブーヌジという。長さ12㎝、径5㎝内外のコップ状の竹筒に、小量の度の強い泡盛を注ぎ、火をつけて真空状態にし、前もって鍼か剃刀で出血させた患部にかぶせて施療する。鍼、剃刀は火で焼いて用いた。熱病、はぶ咬症などに効果があった。」とある。
キーワード 「瀉血」で蔵書検索し、以下の資料を紹介。
『上勢頭誌 上巻』(上勢頭誌編集委員会 旧字上勢頭郷友会 1997年)
p.386 「ブーブー」の項に、「重病のときや悪い血が多量に溜まっていると思われるときには、ブーブー(孟宗竹でつくったコップ状のもの)に少量の泡盛を入れて火をつけて、炎の消えないうちに瀉血する部位に押し当てる。・・・」とある。
『屋嘉区誌』(屋嘉区誌編纂委員会 屋嘉区事務所 2005年)
p.188 「瀉血」の項に、「発熱、疼痛、腫れ物、その他身体の生理的異常現象は、すべて血のなすことだと信じ、悪血を出してしまえば、元気になるというのが当時の人々の認識であり・・・」とあり、芭蕉を使った瀉血と「ブーブヌジー」という竹筒やコップを使った瀉血の方法を紹介している。
キーワード 「民間療法」で蔵書検索し、以下の資料を紹介する。
『沖縄県史 第22巻 各論編10』(琉球政府文教局 琉球政府 1972年)
p.869 「瀉血」の項に方法などの記載がある。
「『瀉血』は今から50年位前まで盛んに行われ、病気でもないのに胎毒をとるんだと言って赤児に行う所があった」とある。
『沖縄の医療と保健』(平山清武編、徳明会、1987年)
p52-68 沖縄の民間医療(金城勇徳著)
p57-58、61、64、66、68に断片的な記述がある。
『九州・沖縄の民間療法』(岡本 恵昭 明玄書房 1976年)
p.360 「瀉血法」の項があり、方法などの記載がある。
「『瀉血』つまり『ブーブー』は、主として「ヤブー」と呼ばれている老人が行う。ヤブーはこうした民間療法の施術者である。」とある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 自然科学 (4)
- 参考資料
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- 1 沖縄大百科事典 下 沖縄大百科事典刊行事務局∥編 沖縄タイムス社 1983.5 K03/O52/3 347
- 2 上勢頭誌 上巻 上勢頭誌編集委員会∥編 旧字上勢頭郷友会 1997.5 K22/KA38/1 386
- 3 屋嘉区誌 屋嘉区誌編纂委員会∥編集 屋嘉区事務所 2005.3 K21/Y16/ 188
- 4 沖縄県史 第22巻 各論編10 琉球政府文教局∥編 琉球政府 1972.4 K206/R98/22 869
- 5 沖縄の医療と保健 平山 清武∥編集 徳明会 1987.10 K49/H69 52-68
- 6 九州・沖縄の民間療法 岡本 恵昭∥著 佐々木 哲哉∥著 明玄書房 1976.10 K49/O42/ 360
- キーワード
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- 沖縄
- 民間療法
- 瀉血
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000099698