レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/11/11
- 登録日時
- 2020/01/08 00:30
- 更新日時
- 2020/01/08 00:30
- 管理番号
- 牛久-1442
- 質問
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解決
明治時代、牛久に武器庫があったらしい。それに関係する資料はないか。
- 回答
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次の資料から、文久3年(1863年)に「硝石会所」が設置された記述があると紹介する。
・『牛久市史 近世』(牛久市史編さん委員会/牛久市/2002.12)…p750
・『常陸国信太郡大和田村御用留 1』(牛久古文書研究会/牛久市(企画部広報広聴課市史編さん室)/1996)…p196-197
- 回答プロセス
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1. フリーワード「牛久」+「武器庫」を入れて自館所蔵検索。ヒットせず。
2. 明治時代にあった牛久の「武器庫」とのことなので牛久の郷土資料の棚をブラウジングし、次の資料にあたる。
(1)『牛久市史 近現代1』(牛久市史編さん委員会/牛久市/2001.1)…記載なし。
(2)『牛久市史 近世』(牛久市史編さん委員会/牛久市/2002.12)…p750-753の「軍事改革と村むら」に、下記の資料を発見。
…ア)p750に武器の充実のため不要な梵鐘は鋳造変えをして大砲や小砲の武器をつくる触書がまわってきたとの記述あり。参考資料として「常陸国信太郡大和田村御用留1」の記述あり。
…イ)p750に軍用物質の中でも硝石は重要な物質で、専門に買い集める「硝石会所」を文久3(1863年)に設置したとあり。参考資料として「常陸国信太郡大和田村御用留1」の記述あり。
…ウ)p750-751に当時の火薬は、硝石と炭・硫黄を混合してつくった黒色火薬で、硝石は硝酸カリウムの通称との記述あり。
3. (2)ア、イより次の資料にあたる。
(3)『常陸国信太郡大和田村御用留 1』(牛久古文書研究会/牛久市(企画部広報広聴課市史編さん室)/1996)
…ア)についてp132-133の「7」安政年10月の御触書に記述あり。
…イ)についてp196-197の「53」文久3年1月の御触書に記述あり。
4. 「硝石会所」の言葉について確認することにし、参考資料の明治時代関連の歴史資料「R210」の棚をブラウジングし次の資料のあたる。
(4)『明治時代史大辞典 2(さ~な)』(宮地正人/吉川弘文館/2012.7)…記載なし。
(5)『ビジュアル・ワイド明治時代館』(小学館/2005.12)…記載なし。
5. 「硝石会所」の言葉について、参考資料の歴史関連の棚をブラウジングし次の資料にあたる。「硝石会所」での記載はなかったので、「硝石」「会所」についてあたる。
(6)『日本歴史大事典 2(こ~て)』(小学館/2000.10)…p527-528に「硝石」は硫黄、木炭とともに黒色火薬の合成に用いる物質。硝酸とカリウムからなるとの記述あり。
(7)『日本歴史大事典 1(あ~け)』(小学館/2000.7)…p583に「会所」とは株仲間の事務所や特定商品の取引場所との記述あり。p736「火薬」の項目に黒色火薬は混合火薬で小銃、大砲に用いられたとの記述あり。
以上の結果より(2)(3)の資料から、文久3年(1863年)に「硝石会所」が設置された記述があると紹介する。(明治は1868年~1912年なので文久3年(1863年)は明治時代以前)
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 10版)
- 日本史 (210 10版)
- 参考資料
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- B10379909 牛久市史 近世 牛久市史編さん委員会/編 牛久市 2002.12 213.1
- B10129893 常陸国信太郡大和田村御用留 1 牛久古文書研究会/編集 牛久市(企画部広報広聴課市史編さん室) 1996 213.1
- キーワード
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- 牛久
- 武器庫
- 明治
- 硝石
- 火薬
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000272329