レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/06/07
- 登録日時
- 2014/11/09 15:48
- 更新日時
- 2015/01/15 16:36
- 管理番号
- 埼久-2014-087
- 質問
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解決
印刷に使用されている4色のインクの、色ごとの原料や環境への影響が知りたい。
- 回答
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当館所蔵の下記の図書やインターネット情報を紹介した。
インキの色は原材料のうちの色料によって変化し、インキの種類や製品により多種多様な色料が使われており、原材料には色料のほかにビヒクル、添加物も含まれていて、環境への影響は原材料により異なると思われる。
当館所蔵資料
『紙とインキとリサイクル』(佐野健二編 丸善 2000)
p48「インキは、原則として黄・紅・藍・墨の4色だけつかい(後略)」
p52 印刷インキの原料の表あり、ただし色に関する記述なし。「一般に印刷インキは色料(顔料と染料)、ビヒクル(別名ワニス)、添加剤の三つからつくります。原材料は天然物から合成物まで広く、およそ五〇〇〇種類あるといわれます。」との記述あり。
『機能性顔料』(シーエムシー 2001)
p132-133 インキの種類を、版式・乾燥方式・素材面から分類し、それぞれの顔料含有率の記載あり。
p138「各種顔料のインキへの適用」として、色相(8種+特殊)に対応する複数の顔料名と、適するインキの種類(オフセット・グラビア・フレキソ)の対応表あり。
p143「インキ生産の自動化・短縮化に対応できる顔料、粉塵公害の公害面に対応できる顔料が望まれている」との記述あり。
『機能性色素の科学』(中澄博行編 化学同人 2013)
p273-274「初期の代表的インクジェット染料」として、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの主な染料の化学式あり。環境に関しての記述なし。
『塗料・インキがわかる技術読本』(高橋淳編著 シーエムシー出版 2004)
p40 インキの成分として、顔料・ビヒクル・補助剤(添加剤)の3つを挙げている。「顔料は印刷物に色を付ける(再現する)ものです。(中略)顔料には有機顔料と無機顔料があります。有機顔料は約200種類、無機顔料は約15種類が生産されています」との記述あり。
p40-43 主な顔料について化学式と性質の説明あり、環境については記述なし。
インターネット情報
《印刷インキ工業連合会》(http://www.ink-jpima.org/index.html 2014/06/11最終確認)
「環境と印刷インキ」(http://www.ink-jpima.org/ink_kanryou.html#02)によると、「主な印刷用インキは平版インキ、新聞インキ、グラビアインキ、フレキソインキ(樹脂凸版インキ)、スクリーンインキで、それぞれ環境に対応したインキがあります」との記述あり。
- 回答プロセス
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自館目録をキーワード〈インキ & 印刷用 〉で検索しヒットした資料、NDC分類〈57〉の書架資料をブラウジング調査した。
また、ウェブサイト《印刷インキ工業連合会》(http://www.ink-jpima.org/index.html 2014/06/11最終確認)を確認した。
その他調査済み資料
以下該当する記述なし。
『カラーケミカル事典』(有機合成化学協会カラーケミカル事典編集委員会編 シーエムシー 1988)、『色材の小百科』(江崎正直編著 工業調査会 1998)、『色彩科学』(飛田満彦著 丸善 1998)
- 事前調査事項
- NDC
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- 油脂類 (576 9版)
- 参考資料
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- 『紙とインキとリサイクル』(佐野健二編 丸善 2000) , ISBN 4-621-04714-0
- 『機能性顔料』(シーエムシー 2001) , ISBN 4-88231-710-9
- 『機能性色素の科学』(中澄博行編 化学同人 2013) , ISBN 978-4-7598-1415-6
- 『塗料・インキがわかる技術読本』(高橋淳編著 シーエムシー出版 2004) , ISBN 4-88231-833-4
- キーワード
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- 印刷インキ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000161951