レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/07/08
- 登録日時
- 2009/01/23 02:10
- 更新日時
- 2009/01/27 13:14
- 管理番号
- 埼浦-2008-023
- 質問
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未解決
中村ビール大製造所について書かれた資料はあるか。「郵便報知新聞 (明治20.4.5)」の記事に「埼玉 中村ビール大販売広告」と題した広告が掲載されており、「埼玉県北葛飾郡八子村一番地 中村ビール大製造所」との記述あり。八子村は現吉川市。
- 回答
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中村ビール大製造所について書かれた資料は見あたらず。製造所に関係すると思われる、「中村綱太郎」という人物について書かれた資料が数件あり。ビールについては記述なし。以下に資料をあげる。
『都道府県別資産家地主総覧 埼玉県』
p113に「八子新田一番地 中村綱太郎」とあり。中村ビールと同住所と思われる。八子村=八子新田。
『埼玉人物事典』
p594「中村綱太郎」(ナカムラ ツナタロウ)の項に略歴があり、安政1.7.28-大正11.5.29(1854-1922)。八子新田生まれ、県会議員・賃銭橋架設者。
※「郵便報知新聞(明治20.4.5)」の時期には存命。
『埼玉県議会史 6』
「歴代職員録」p271に中村氏の略歴あり。
『埼玉壱百人』(埼玉通信社 1917)
p124-125に中村氏の記述あり。
『関八州名士肖像録』(東江堂 1904)
p319に中村氏の肖像あり。
- 回答プロセス
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ビール製造所を運営していたということで、資産家ではないかと推測し、『都道府県別資産家地主総覧 埼玉県』を確認したところ、中村ビールと同住所と思われる「中村綱太郎」という人物を発見した。この中村氏の関係から資料をあたり、記述のある資料を数件確認できたが、中村ビールについては見あたらず。
以下調査済み資料
『ビールと日本人 明治・大正・昭和ビール普及史』(三省堂 1984)
事前調査資料『国史大辞典 11』で触れられていた「第三回内国勧業博覧会出品」について、本書のp102に県別出品点数が紹介されていたが、埼玉県はなかったため、博覧会出品中に中村ビールは含まれていないと思われる。
一般図書
『大日本麦酒株式会社三十年史』『ビールの事典』『ビール企業史』『ビールうんちく読本』『ビールと文明開化の横浜』『日本のビール』『ビールを愉しむ』『ビールの力』『ビール・地ビール・発泡酒』『麦酒(ビール)伝来 森鴎外とドイツビール』『日本のビール産業』『世界ビール大百科』
埼玉資料
『埼玉県営業便覧』(全国営業便覧発行所 1902)『八州通商録』(芳流館編纂所 1897)『埼玉県勧業年報 明治32年』『埼玉振興史 産業編』(埼玉評論社 1942)『埼玉県の副業』(埼玉県農会 1919)『副業調査 其1』(埼玉県農会 1919)『副業調査 其2』(埼玉県農会 1921)『副業調査 其3』(埼玉県農会 1922)『副業調査 其4』(埼玉県農会 1922)『埼玉県の醸造工業 1961』(埼玉県醸造試験場 1961)『埼葛の酒文化』(埼葛地区文化財担当者会 2005)『埼玉県酒造組合誌』(埼玉県酒造組合 1921)『近代酒造業の地域的展開』(吉川弘文館 2003)『わたしたちの郷土 ふるさと編 増補改訂版』(吉川市教育委員会 2001)長谷美貴広「埼玉県におけるビール麦系統共販運動」(『埼玉地方史 第34号』)『埼玉県名士鑑 全』(埼玉県名士鑑編纂会 1925)『埼玉県名士録』(明治写真協会 1914)『埼玉県名誉鑑』(博学館 1915)「埼玉県地主名簿・埼玉県工場法適用工場一覧」(『新編埼玉県史 資料編 21 近代・現代3』付録)
『埼玉雑索』を〈ビール〉〈麦酒〉〈中村綱太郎〉で検索したが、該当する論文なし。
『明治の読売新聞』『大正の読売新聞』『昭和の読売新聞』を〈中村ビール〉で検索したが、該当する記事なし。
- 事前調査事項
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「郵便報知新聞(明治20.4.5)」「日本産業文化変遷史」「事物起源辞典」(東京堂出版 1970)「国史大辞典 11」などには記述なし。
- NDC
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- 食品工業 (588 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 中村ビール大製造所
- ビール-吉川市-歴史
- 埼玉県
- 郷土資料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- その他
- 登録番号
- 1000051003