レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年10月20日
- 登録日時
- 2022/11/05 17:56
- 更新日時
- 2022/11/13 21:22
- 管理番号
- 県立長野-22-129
- 質問
-
解決
花言葉は、いつ頃できたものか、その花言葉になった由来がわかるような本はないか。
- 回答
-
本図竹司著 「花言葉/誕生花」 2015 『情報・知識 imidas』 (当館契約データベースJapanKnowledge Lib)によると
花言葉は、17世紀にコンスタンチノープル(現トルコのイスタンブール)で使われるようになった
のが最初とされている。その後、1716年に在コンスタンチノープルのイギリス大使夫人メアリー・
ワートリー・モンタギュー(Mary Wortley Montagu)によってイギリスに伝えられた。またそれと
は別に、アジアやアフリカを旅行し、トルコに4年ほど滞在したフランス人オーブリー・ド・ラ・
モトレイ(Aubry de La Mottraye)が、1727年にスウェーデンの宮廷に招かれた際、当地にも
たらした。
とある。これらがもとで、ヨーロッパ全土に広まったと考えられる。また、
1819年ごろにフランスのシャルロット・ド・ラトゥール(Charlotte de Latour)という女性が著し
た「Le Langage des Fleurs(花言葉)」と言う書物に、800以上の花言葉が示された。
ともあった。
花言葉は国や地域で異なる歴史、風習、神話や伝説、宗教等から生まれているため、一つの花に対
して一つとは限らない。
ということから、一概にこうです、という歴史を見つけることは難しいと思われる。次の資料にも花言葉にまつわる歴史が記載されている。
あわせて、次の資料を紹介した。
『花ことば-起源と歴史を探る-』 樋口康夫 八坂書房 2004 【627/ヒヤ】
花ことばの起源として、ギリシア・ローマの神話を挙げている。また、聖書やヨーロッパにおける各時代の花ことばが紹介されている。p.145によると、これらは「花ことば」というよりも、個々の花が持つ意味や象徴を表すものとして、筆者はとらえていると思われる。
続く、近代の花ことばとして、上記のトルコから伝わったセラムや発刊された書籍などを挙げている。また、フランス、イギリス、アメリカの各国で体系化された花ことばが、どのように推移していったかが書かれている。
『花ことば 春山行夫の博物誌1』 春山行夫編 平凡社 1986 【627/ハユ/1】
この資料の大半は、花ごとに、植物としての記述と民俗学的に扱われてきた象徴としての歴史などが記述され、文学での引用、最後に花言葉が書かれている。この、巻頭p.5-9の解説の部分に花ことばの起源として、次の4つをあげ、解説している。
マダム・ランベール(Madame J.-J. Lambert)
モンタギュ夫人
ラ・モトライエ
花ことばはパリからひろまった
また、日本での花言葉の受容の歴史にも触れている。
- 回答プロセス
-
1 所蔵資料を「ハナコトバ」をキーワードに検索する。NDC分類627(花弁園芸)に分類されているものが多くあったので、書棚で直接調べる。『花ことば-起源と歴史を探る-』『花ことば 春山行夫の博物誌1』などが、確認できた。
2 当館契約データベースJapanKnowledge Libで、「花言葉」を検索し、何件かヒットしたものの中から、端的にまとめられたものを紹介した。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 花卉園芸[草花] (627)
- 参考資料
-
-
樋口康夫 著 , 樋口, 康夫, 1950-. 花ことば : 起原と歴史を探る. 八坂書房, 2004.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007474399-00 , ISBN 4896948440 (【627/ヒヤ】) -
春山 行夫/著 , 春山‖行夫. 花ことば : 花の象徴とフォークロア 1. 平凡社, 1986. (春山行夫の博物誌 ; 1)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I011132585-00 , ISBN 4582512119 ( 【627/ハユ/1】)
-
樋口康夫 著 , 樋口, 康夫, 1950-. 花ことば : 起原と歴史を探る. 八坂書房, 2004.
- キーワード
-
- 花言葉
- 花ことば
- 起源
- 由来
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 高校生
- 登録番号
- 1000323574