レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/03/10
- 登録日時
- 2015/11/29 00:30
- 更新日時
- 2015/12/06 12:51
- 管理番号
- 0000001306
- 質問
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解決
会席で使われる「いりこ」「きんこ」について書いてある資料がほしい。
人をもてなす時に使うもので、一般的にいう小魚のいりこではなく、なまこを干したものだと思う。
- 回答
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『石川・富山ふるさと食紀行』p277に「能登を代表する干物に干しナマコがあり、「きんこ」や「いりこ」とよばれる」とあります。『延喜式』に能登国の(租庸調の)調として上納されたことを伺える記述があるとも書かれています。(p278以降も干物の話は続きますが、特に「きんこ」や「いりこ」は出てきません。) p300には加賀藩の殿様が「いりこ」をよろこんで食べたというような文が出てきます。
『書府太郎 上巻』には「煎海鼠(いりこ)・海蔘(きんこ)」という表記で項目があり、産地などの他、いりなまこがつづまっていりこになった、「海蔘(きんこ)」は中国風の表記で「金海鼠(きんなまこ)」とは別である、という趣旨のことが書かれています。
『広辞苑』にも干しナマコの意味でいりこ【海参・煎海鼠】がでており、「和名抄19」が典拠として挙げられています。
また、『日本国語大辞典』にも「いりこ」「きんこ」ともに記載があり、特に石川県に限った名称ではないようです。こちらには複数の典拠が書かれています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (38 9版)
- 参考資料
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- 1 石川・富山ふるさと食紀行 北國新聞社 2013.8 K383/1020 P277、300
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2 書府太郎 上巻 北國新聞社 2004.11 K030/1003/1 P722 -
3 広辞苑 第6版 新村/出?編 岩波書店 2008.1 R813.1/10039 P205 -
4 日本国語大辞典 第1巻 第2版 小学館国語辞典編集部?編集 小学館 2000.12 R813.1/10019/1 P1386 いりこ -
5 日本国語大辞典 第4巻 第2版 小学館国語辞典編集部?編集 小学館 2001.4 R813.1/10019/4 P661 きんこ
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000184632