レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20150420
- 登録日時
- 2015/04/24 15:39
- 更新日時
- 2016/11/16 17:42
- 管理番号
- 2015-008
- 質問
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解決
遍歴学生(ゴリアルディ)の英語またはドイツ語の資料を探している。
できれば1990年以降に発表されたもので、歴史学に関係のある資料。
遍歴学生の移動の実態がわかるものがよい。
- 回答
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下記のような資料が見つかりました。
図書
(本学所蔵資料)
・Cobban,Alan B. The medieval universities. Methuen; distributed by Harper & Row, Barnes & Noble Import Division, 1975, x, 264 p.p.
(p.166に“Goliard”に関する記述があります。ページ下に参考文献としてH. Waddell“The Wandering Scholars”(London, 1954)が挙がっています。)
・Schachner,Nathan. The mediaeval universities. Perpetua ed. A.S. Barnes & Co., 1962, viii, 388 p.p.(Bibliography: p. 377-380)
(p.363-370 ChapterXXXVII “The Goliards”に詳細な記述があります。移動やその終焉についてなど、歴史的記述も見られるようです。この本でも上記H. Waddell“The Wandering Scholars”が引用文献として挙げられています。)
・Haskins,Charles Homer. The rise of universities. Cornell University Press, c195, xi, 107 p.p. (p.83-89に“Goliard”に関する記述があります。)
・Waddell,Helen. The wandering scholars. Penguin Books, 1954, 320 p.p.(注記:Originally published, Constable, 1927)
(学外所蔵資料)
・David E. Wellbery, editor-in-chief ; Judith Ryan, general editor ; Hans Ulrich Gumbrecht ... [et al.], editors. A new history of German literature. Mass. : Belknap Press of Harvard University Press , 2004. xxv, 1004 p. : ill. ; 26 cm
p.66-70.にSean Ward. The Archpoet and Goliard Poetry.とあります。
※Google Books でp.66-69は閲覧できます。
http://books.google.co.jp/books?id=kRWthlOI_34C&ie=ISO-8859-1&source=gbs_ViewAPI&redir_esc=y (一部閲覧可)[2015-4-17参照]
CiNii Books : http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA74771576 [2015-4-17参照]
・Cordie Ansgar M..Raum und Zeit des Vaganten : Formen der Weltaneignung im deutschen Schelmenroman des 17. Jahrhunderts. Walter de Gruyter, 2001, p. xii, 632 p.(注記:Includes bibliographical references and index)
Google Books :
http://books.google.co.jp/books?id=hZ8W30GyDkgC&pg=PA593&hl=ja&source=gbs_toc_r&cad=3#v=onepage&q&f=false (一部閲覧可)[2015-4-17参照]
CiNii Books : http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA54904666 [2015-4-17参照]
・Schubert Ernst.Fahrendes Volk im Mittelalter. Verlag für Regionalgeschichte, 1995, p. xii, 497 p.
http://tocs.ulb.tu-darmstadt.de/46078118.pdf で目次がPDFで見られます。[2015-4-17参照]
CiNii Books : http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA28853604 [2015-4-17参照]
(関連論文)
・長友 雅美. Die Geschichte der deutschen Studentenlieder von Carmina Burana bis zum Gaudeamus igitur. 国際文化研究科論集. 2001, vol. 9, p. 61-80.
http://ci.nii.ac.jp/els/110004812079.pdf?id=ART0007539370&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1429242167&cp= [2015-4-17参照]
その他、外国語文献の調査手段として、下記データベースをご紹介します。
・HathiTrust Digital Library
http://www.hathitrust.org/ [2015-4-22参照]
・Internet Archive
https://archive.org/index.php [2015-4-22参照]
・ingentaconnect
http://www.ingentaconnect.com/ [2015-4-22参照]
- 回答プロセス
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1.「遍歴学生(ゴリアルディ)」について辞書類で調査。
・本学契約データベース「ジャパンナレッジ Lib」『デジタル版集英社世界文学大事典』
”「ゴリアルディ」:[ラテン]goliardi,clerici vagantes「放浪学僧。12,13世紀に活躍した,大学の学生で下級聖職者でもあった知識人,詩人の集団を言う。…(中略)…その代表的な存在がアルキポエータであり,またこれら放浪学僧たちの詩を集大成したのが,中世ラテン詩を代表する作品の一つである『カルミナ・ブラーナ』である。”
2.CiNii Articlesなど
キーワードを「ゴリアルディ」や「ゴリアルド」などとして検索
→目的のものが得られなかったため、キーワードを「アルキポエータ」や「カルミナ・ブラーナ」として検索。
・別宮 貞徳. 12世紀ルネサンスにおける抒情詩の巨匠「アルキポエータ」--その技巧と性格. ソフィア. 1963, vol. 12, no. 1.
p.28に”放浪書生……彼らはまたゴリアルディ(Goliardi)とも呼ばれる”とあり、その注に”ラテン語でVagantes あるいはClerici vagi 英語では the Wandering Scholars という”とある。
・ノサック ハンス・エーリヒ, 香月 恵里. 文学を教えることは可能か. 岡山商大論叢. 2006, vol. 42, no. 2, p. 126-190.
p.122の注に
”ヴァガント 中世に各地を遍歴していた学生・詩人・下級聖職者”
”ゴリアルディ 十二・十三世紀に各地を遍歴していた学僧の集団。陽気で活力に溢れたラテン語詩を作った。その集大成が『カルミナ・ブラーナ』である。”とあり。
・丑田 弘忍. 「カルミナ・ブラーナ」について (1). 中京大学教養論叢. 1974, vol. 15, no. 1, p. 135-159.
“Vagant(en)”,“Goliardi” などについての説明がある。
p.135~136”旧来Vagantenはしばしばgoliardiとも呼ばれてきた……Vagantenとgoliardiの厳密なる区別は不可能と思われ、同一視して妥当であろう。
では一体Vagantenの特質とは何であろうか。……彼らは神学や哲学の充分な教養を身につけていた学生僧である。Vagantenの発生はヨーロッパにおける大学の勃興と共に始まり、……中世文化の最も昂揚した時代に彼らの活躍も顕著になった。”
3.上記資料(参考文献)やキーワードなどをもとに、本学OPAC, 本学統合検索システム(DOGS Plus), CiNii Books, CiNii Article,Google Booksなどで検索し、利用者に紹介した資料を見つけた。
- 事前調査事項
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日本語の論文は入手している。
文学や音楽(カルミナ・ブラーナ等)の資料は特に必要ない。
- NDC
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- ラテン文学 (992 9版)
- 大学.高等.専門教育.学術行政 (377 9版)
- 参考資料
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別宮 貞徳 , 別宮 貞徳. 12世紀ルネサンスにおける抒情詩の巨匠「アルキポエータ」--その技巧と性格. 1963-06. ソフィア 12(1) p. ????
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I741870-00 ( http://repository.cc.sophia.ac.jp/dspace/bitstream/123456789/1010/1/200000010063_000244210_25.pdf [2015-4-22参照]) -
Hans Erich Nossack , 香月 恵里 訳 , Hans Erich Nossack , 香月 恵里. 翻訳 ハンス・エーリヒ・ノサック 文学を教えることは可能か. 2006-11. 岡山商大論叢 / 岡山商科大学学会 [編] 42(2) p. 126~90
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I8573683-00 (http://ci.nii.ac.jp/els/110006390273.pdf?id=ART0008388496&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1429595788&cp= [2015-4-22参照]) -
丑田 弘忍 , 丑田 弘忍. 「カルミナ・ブラーナ」について-1-. 1974-05-00. 中京大学教養論叢 / 中京大学教養論叢編集委員会 編 15(1) p. 135~159
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I441894-00 (http://ci.nii.ac.jp/els/110004642170.pdf?id=ART0007358580&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1429858260&cp= [2015-4-22参照]) -
長友 雅美 , 長友 雅美. Die Geschichte der deutschen Studentenlieder von Carmina Burana bis zum Gaudeamus igitur. 2001. 国際文化研究科論集 / 東北大学大学院国際文化研究科図書・編集委員会 編(9) p. 61~80
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I6087399-00 (http://ci.nii.ac.jp/els/110004812079.pdf?id=ART0007539370&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1429242167&cp= [2015-4-17参照])
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別宮 貞徳 , 別宮 貞徳. 12世紀ルネサンスにおける抒情詩の巨匠「アルキポエータ」--その技巧と性格. 1963-06. ソフィア 12(1) p. ????
- キーワード
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- 遍歴学生
- Goliard
- Goliardi
- Vaganten
- wandering scholars
- clerici vagantes
- ゴリアルディ
- 遍歴学僧
- Studentenlieder
- 中世
- 大学史
- Carmina Burana
- カルミナ・ブラーナ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000171441