レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年04月01日
- 登録日時
- 2022/12/20 15:55
- 更新日時
- 2022/12/20 15:55
- 管理番号
- 市川20220401-01
- 質問
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解決
ブイヤベースについて、①マルセイユの郷土料理であるブイヤベースについて定めた「ブイヤベース憲章」についての中身、成立の背景、②ブイヤベースという料理そのものの背景、歴史的経緯などが知りたい。
- 回答
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①「ブイヤベース憲章」の中身、成立の背景については、『フランス文化事典』(田村毅/[ほか]編 丸善出版 2012)p.148のブイヤベースの項に、「ブイヤベースの伝統の味を守るため、レストラン経営者たちによって1980年に「ブイヤベース憲章」が制定され、その中で材料やレシピ、提供方法が細かく規定されている。それによると、ブイヤベースの具材となるのは、カサゴ、アンコウ、ホウボウなど、憲章に列挙されている魚のうち4種類以上と、じゃがいもである。好みで伊勢エビやシャコを入れる場合もある。またスープは小さな岩礁魚を1時間ほど煮込んでだしを取り、塩、コショウ、サフラン、フェンネルなどの調味料で味付けする。成功の秘訣は、魚の新鮮さと多様な魚の混ざり合った風味である。通常はスープと具材が別々に提供され、魚は必ず客の前で切り分けられる。ルイユソース(唐辛子入り辛口ソース)かアイオリソース(ニンニク入りマヨネーズソース)、クルトンとともに食する」という記載がある。
②ブイヤベースという料理そのものの背景、歴史的経緯については、同じく上記資料p.148に以下のような記述が確認できる。
「ブイヤベースは地中海沿岸の都市マルセイユの郷土料理である。紀元前7世紀頃、ギリシャの植民市マッサリア(後のマルセイユ)で、漁師が売れない魚を煮込んで食べたカカヴィアという料理が起源とされる。元来質素な家庭料理だったものが、時代を経て素材にこだわるようになり、次第にブルジョワ料理へと変化を遂げた。それが「マルセイユのブイヤベース」である。」
また、『フランス食の事典』(日仏料理協会/編 白水社 2007)p.530-531のブイヤベースの項に、「マルセイユの、スープ仕立ての魚料理。アルキメデスやピタゴラスも好んだ古代ギリシアからの魚のスープが発展したもの。19世紀、文学作品に多く登場したために有名になった。」と記載がある。
さらに、『世界たべもの起源事典』(岡田哲/編 東京堂出版 2005)p.332-333ブイヤベースの項に、料理の由来についての諸説の記述がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- ヨーロッパ (293 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000326053