レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/3/14
- 登録日時
- 2015/03/14 09:34
- 更新日時
- 2015/03/28 08:21
- 管理番号
- 20090163
- 質問
-
解決
山形県における時鐘に関する文献をお教え下さい。
- 回答
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山形県の時鐘に関する文献はお調べしたところ次のとおりでした。
① 山形
・ 資料1 『山形市史 中巻 近世編』P965
山形七日町長源寺に山形市内唯一の 『時の鐘』 があった旨記載あり。写真あり。
・ 資料2 『山形市史 別巻2 生活・文化編』P80、P96
長源寺の鐘は、江戸時代を通じて山形城下町の 『時の鐘』 として、永く親しまれてきた旨記載あり。写真あり。
・ 資料3 『山形市史 史料編2 (事林日記 上)』P641
この時鐘の銘文が書き写されている。
・ 資料4 『山形郷土史研究協議会 研究資料集 第6号』P64~65
「-戦時供出を免れた-山形市内の梵・半鐘」 と題する論文中に 「『風流松之木枕』 に 『是なるは時の鐘、二六時中の時を知らせるなり。云々』」との記載あり。
・ 資料5 『幻の梵鐘 -戦時供出の記録- 』P226~227
この鐘は、山形城主松平直矩が白河へ転封になったとき、長源寺に譲渡して残していった鐘であるとの記載あり。
② 米沢
・ 資料6 『米沢市史編集資料 第18号 (米沢年表 近・現代篇)』P40
明治20年、西村山郡大井沢大日寺にあった洪鐘を高梨源五郎が入手、南置賜郡役所裏に鐘楼を設置して時を報ずることにした旨の記載あり。
・ 資料7 『米沢市史編集資料 第22号 (新聞・雑誌資料集成-明治の米沢-)』P40
明治20年5月15日の出羽新聞所載記事として、山形の時鐘を米沢の人はうらやむんでいたが、このたび、高梨源五郎氏外両3名が発起して鐘楼建設の運びとなった旨記載あり。
・ 資料8 『写真集 明治大正昭和 米沢 ふるさとの想い出』P20、P23
鐘楼の写真があり、その説明として朝晩6時の時を告げた旨の記載あり。
・ 前出の資料7 『米沢市史編集資料 第22号 (新聞・雑誌資料集成-明治の米沢-)』P39~40 に
「時鐘 近来追々時計流行して従前の撞鐘は無用物に属せしものゝ如く、随って鐘撞人の給料もなく今日まで各自に我が所持の時計のみ当にして居るも、此時計は概むね上流社会の用ゆる品にて、(略)」 とする記述があり。
③ 鶴岡
・ 資料9 『鶴岡市史 上巻』P780
万治3年(1660) 藩は真言宗柳福寺に時鐘を鋳、鐘楼を建て、知行50石を給して時をつげしめた旨の記載あり。
・ 資料10 『大泉紀年 中巻 (鶴岡市史資料篇 荘内史料集5)』P79
「万治三庚子(1660) 5月 此月 鶴岡柳福寺江鐘楼堂御建立」 と題する記述あり。
・ 資料11 『図説 鶴岡のあゆみ』P67
「時の鐘」 として、七日町にあった真言宗柳福寺が藩より時鐘の御用を命じられて、万治3年鐘楼を建て、時鐘を撞いたことに始まる旨記載あり。
④ 上山
・ 資料12 『上山見聞随筆 上 (上山市史編集資料18)』P165~166
明治6年の項に、
「3時の鐘 是迄寺々に於て晨朝日中日没の3時に鐘を撞きたるもの也」、
「時太鼓 時太鼓のこと従前は御城内の高き所に太鼓櫓ありて時はかるに大いなる盤に抹香を焼てこれをためし其時々時数の太鼓をうつものなり」 などの記述あり。
・ 資料13 『上山城郭資料集 (増補・改訂版) 絵図で見る上山城』P29
太鼓櫓の写真があり。その説明として旧上山城にあり、明治5年(1872) 原田家が払い下げを受けた旨の記載あり。
・ また、前出の資料12 『上山見聞随筆 上 (上山市史編集資料18)』P167~168 に 「西洋人の自鳴鐘」
と題する記述があり。
⑤ 新庄
・ 資料14 『新庄市史 第3巻 近世(下)』P158~159
高橋秀親が明治末から大正初めにかけて描いたと思われる 「新庄城本丸御殿指図」 の説明に、新庄城外曲輪の大手門のやや南の方に 「鐘堂」 の櫓があり、この鐘が時を告げる時鐘である旨記述あり。
・ 資料15 『羽州新庄城および同城下町の研究』P180
尾形有好の新庄城絵図 (明治三十有九年秋八月) の説明として、大手門のやや南の土居の上に小さい櫓が組まれ時鐘堂 (「時金□□」と記されている) がある旨の記載あり。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
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- 資料①山形市史 中巻 近世編/山形市編/1971(K264.1/ヤマ/2)
- 資料②山形市史 別巻 2 生活・文化編/山形市編/1976(K264.1/ヤマ/ベツ-2)
- 資料③山形市史 史料編 2(事林日記 上)/山形市編/1971(K264.1/ヤマ/2)
- 資料④研究資料集 第6号/山形郷土史研究協議会編/1983(K204/ヤマ/6)
- 資料⑤幻の梵鐘/小形利吉/1976(YK756.4/オガ)
- 資料⑥米沢市史編集資料 第18号(米沢年表 近・現代篇)/米沢市史編さん委員会編/1986(K274.1/ヨネ/18)
- 資料⑦米沢市史編集資料 第22号 (新聞・雑誌資料集成-明治の米沢-)/米沢市史編さん委員会編/1988(K274.1/ヨネ/22)
- 資料⑧写真集 明治大正昭和 米沢 (ふるさとの想い出)/渡辺恵吉編/1986(YK274.1/ワタ)
- 資料⑨鶴岡市史 上巻/鶴岡市編/1974(YK232.1/ツル/1)
- 資料⑩大泉紀年 中巻 (鶴岡市史資料篇 荘内史料集5)/鶴岡市史編纂会編/1979(K232.1/ツル/5)
- 資料⑪図説 鶴岡のあゆみ/鶴岡市史編纂会編/2011(K232.1/ツル)
- 資料⑫山見聞随筆 上 (上山市史編集資料18)/上山市史編さん委員会編/1976(YK264.2/カミ/18)
- 資料⑬上山城郭資料集 (増補・改訂版) 絵図で見る上山城/上山城管理公社編/1989(K521.82/カミ)
- 資料⑭新庄市史 第3巻 近世(下)/新庄市編/1994(K250.1/シン/3)
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資料⑮羽州新庄城および同城下町の研究/新庄市教育委員会編/1987(YK521.82/シン)
※( )は当館の請求記号です。
- キーワード
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- 時鐘 山形県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000168962