レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/09/19
- 登録日時
- 2015/03/04 00:30
- 更新日時
- 2015/03/04 09:23
- 管理番号
- 千県中児童-2015-1
- 質問
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解決
アンデルセンの童話は、岩波文庫の『アンデルセン童話集』(大畑末吉訳)には156話が収録されているが、アンデルセンの童話にはこれ以外の作品もあるらしい。そのリストはあるか。また、その邦訳の有無を知りたい。
- 回答
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次の資料に、アンデルセンの童話のリストが掲載されている。
『アンデルセン生誕200年展 デンマーク・夢を追い続けた旅人』(アイナ・アスクゴー監修 アンデルセン生誕200年アジア事務局 2005)
p100に「アンデルセン童話作品リスト」があり、212編掲載されている。注記には「邦題は主に『完訳アンデルセン童話集』(大畑末吉訳 岩波書店)による」とあり、212編の内訳は、邦題が掲載されているもの156編、「絵のない絵本(第1~33夜)」33編、原題のみ23編となっている。
また、南デンマーク大学の「H.C.アンデルセンセンター:H.C. Andersen Centret (The Hans Christian Andersen Center)」のHP( http://www.andersen.sdu.dk/index_e.html)に、アンデルセンの「童話」(Fairy Tale)として212編のリストが掲載されている。
(http://www.andersen.sdu.dk/vaerk/register/eventyr_e.html)
なお、個人サイト「デンマーク語はどうですか?Hvad med DANSK? ~趣味のデンマーク語のススメ~」に、H.C.アンデルセンセンターのリストを元にした212編のリストがあり、デンマーク語と英語、日本語の対訳が掲載されている。(http://www.eigo21.com/etc/dansk/index.htm)
邦訳について
『アンデルセン童話全集8』(講談社 1971)【以下、資料1】のp313から「アンデルセン童話全集追録」が収録されおり、アンデルセンが自選した作品全集33巻の中で、「童話と物語」の部におさめられている156編以外の童話7編(平林広人訳)が掲載されている。
7編のタイトルは「水底の修道院」「イヌとらっぱ」「おまもり」「むかしの神さまはいまでも生きている」「ふでづかい」「鳴き声-風刺詩-」「トランプのジャックふだ」で、p361-362には各編の解説がある。原題は掲載されていないため不明。
『図説児童文学翻訳大事典 第2巻』(児童文学翻訳大事典編集委員会編 大空社 2007)p70の「アンデルセン童話初訳一覧」に、156編以外の作品として「キングとクイーンとジャック」(「赤いお馬」鈴木三重吉訳『赤い鳥 大正15年5月』)とある。『赤い鳥 大正15年5月』で内容を確認したところ、【資料1】の「トランプのジャックふだ」と同じ作品である。原題は掲載されていないため不明。
『アンデルセン童話全集 第6巻 童話・小説・雑』(河出書房 1955)(国立国会図書館デジタルコレクション 書誌ID:000000830896)に、【資料1】と同訳の7編が掲載されている。また、「ゆうれい」(林穣二訳)が掲載されていて、註に「一八三五年に発表された『旅の道づれ』はすでに一八二九年に『ゆうれい』という題で完成しています。この童話の原型は本全集第1巻(六五頁)に収録された後年のものとは、本質的に異なっているので、最初の姿でのせてみました。」とある。
(インターネットの最終アクセス 2014年12月25日)
- 回答プロセス
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当館所蔵資料で、アンデルセンの童話集の内容と解説、アンデルセンの研究書を調査した。また、インターネットでアンデルセン関係のサイトを調査した。
- 事前調査事項
- NDC
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- その他のゲルマン文学 (949 9版)
- 参考資料
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- 『アンデルセン生誕200年展 デンマーク・夢を追い続けた旅人』(アイナ・アスクゴー監修 アンデルセン生誕200年アジア事務局 2005)|0105908854
- キーワード
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- アンデルセン,ハンス・クリスチャン(アンデルセン,ハンス・クリスチャ)
- 未収録作品(ミシュウロクサクヒン)
- 童話(ドウワ)
- 翻訳(ホンヤク)
- 邦訳(ホウヤク)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000168518