レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年09月23日
- 登録日時
- 2018/09/28 09:05
- 更新日時
- 2018/10/10 19:11
- 管理番号
- いわき総合-地域574
- 質問
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解決
大和煮の缶詰の発明者である「前田道方」について知りたい。前田氏は、いわきの出身のようだ。
- 回答
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当館所蔵の資料では、前田道方氏に関する記述を見つけることはできませんでしたが、「国立国会図書館デジタルコレクション」(http://dl.ndl.go.jp/)で以下の資料を確認できました。(すべて最終アクセス2018.9.23)
【資料①】『万年会報告』(参加館公開)
明治29年発行。前田氏の談話として「漁網機械の話 改良醤油の話」(P181~)あり。
【資料②】『罐詰時報 第16巻第6号』(参加館公開)
昭和12年発行。「初期罐詰座談会」(P57~)で前田氏の談話が掲載。このなかで、福島の伝習所を卒業したこと、矢吹町(福島県南部)の小学校の校長をしていたこと、大和煮の製造についてなどを語っている。郷里についての話も出るが、小名浜と平の2ヶ所が出てくるため、どちらかは不明。
【資料③】『日本缶詰史 第2巻』(参加館公開)
昭和37年発行。内容は、【資料②】『罐詰時報 第16巻第6号』を要約したもの。
【資料④】『缶詰時報 1986年3月号』(参加館公開)
昭和61年発行。「大和煮の前田は発明屋さん 明治缶詰人列伝4(真杉高之)」(P213-217)に詳細な記述あり。これによると、生まれは平とある。前田氏は大和煮缶詰のほかにも、様々発明をしていることがわかる。
【資料⑤】『官報 昭和2(1927)年5月31日』(インターネット公開)
「國寶精米機等(前田道方)」の広告掲載あり。水がいらない米とぎ機を開発していたよう。
また、参考図書を調査すると、以下の資料に記述がありました。
【資料⑥】『日本食文化人物事典』(筑波書房 2005)
P290の「前田道方」の項には、「現いわき市に生まれる」とある。出典は【資料③】『日本缶詰史 第2巻』、【資料④】『缶詰時報 1986年3月号』。
【資料⑦】『人物レファレンス事典 明治・大正・昭和〈戦前〉編2 せ~わ』(日外アソシエーツ 2010)
P1689に「前田道方」あり。
- 回答プロセス
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1.資料を調査
以下の地域資料を中心に調査したが、前田氏に関する記述はなかった。
『いわき市史』全巻
『磐城高風録』
『磐城信用録』
『福島県石城郡案内』
『福島県史 22(人物)』
『いわきの人物誌 上・下』
『小名浜と魚』
『江名漁業史』
『福島県教育史』
『図説いわきの歴史』
『いわきふるさと大百科』 など
2.Webで調査
「NDLオンライン」(http://www.ndl.go.jp/)で「前田道方」を検索すると、「国立国会図書館デジタルコレクション」公開資料などがヒット。
- 事前調査事項
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・「朝日新聞」昭和19(1944)年4月6日に「八十六翁も混る街の発明家」に前田氏の写真あり。
・『日本缶詰史 第2巻』P677に「前田道方」の項あり。
- NDC
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- 日本 (281 9版)
- 食品工業 (588 9版)
- 参考資料
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- 【資料⑥】『日本食文化人物事典』[R/383.8/ニ・1112593684]
- 【資料⑦】『人物レファレンス事典 明治・大正・昭和〈戦前〉編2 せ~わ』[R/281.0/ジ・1114803560]
- キーワード
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- 前田道方
- 缶詰
- 大和煮
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000243017