レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年11月29日
- 登録日時
- 2016/12/09 10:21
- 更新日時
- 2016/12/09 16:51
- 管理番号
- 堺-2016-005
- 質問
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解決
江戸時代後期頃から金魚すくいがはじめられ、当時、木の桶に入れられた金魚を、金網ですくい、お椀に入れていた様子が浮世絵から伺える。その後、プラスティックの桶や、紙のポイを使い今のかたちで金魚すくいが行われるようになった変遷を知りたい。
- 回答
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『江戸時代子ども遊び大事典』の「金魚すくい」の項(P70)に、「浮世絵で見るかぎり、金魚はすくい取り、つかみ取るものであったようだ」と記載あり。
『金魚がウチにやってきた』(P66)に「今のような金魚すくいが盛んになったのは、大正時代からだとされているが、子どもが金魚をすくって遊ぶことは、江戸時代から行われていたようで、錦絵などにそのようすが描かれている。ただし、使うのは紙ではなく、ちゃんとした網だったらしい。今の金魚すくいのようなゲームではなく、魚捕りのごっこ遊びだったのだろう」と記載あり。
『江戸創業金魚卸問屋の金魚のはなし』(P78)に「江戸時代後期から、金魚すくいをする子どもが浮世絵に描かれました。当時はすくい網を使っていましたが、大正時代になると、「ぽい」が登場します。茶筒を型にして針金を巻き、ペンチで止めて枠をつくり、これに和紙を貼るぽいづくりは、金魚卸問屋が冬になるとやる仕事のひとつでした」と記載あり。
『金魚はすごい 講談社+α新書』(P35)に「金魚すくいにも歴史あり」という項に、江戸時代からのポイの変遷があり、「これは今は針金製ではなくプラスチック製の枠に和紙を張ったポイに変化しています。また、和菓子の最中の皮と同じ材料でできたモナカを使ったポイもあります」と記載あり。
- 回答プロセス
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当館所蔵資料から、金魚(6類)、遊戯、風俗(3類)など件名等で検索し、内容を確認。ポイの変遷に関する記載は、確認したが、プラスティックの桶に関しては確認できず。
オンラインデータベースで「金魚すくい ポイ」をキーワードに、新聞記事(産経・読売・日経・毎日・朝日)を調査するが、関連記事は該当なし。
レファレンス協同データベースにも、「金魚すくいのコツ」や金魚についての事例はあるが、ポイの具体的な事例はなかった。
インターネットで「金魚すくい ポイ」と検索したが、金魚すくいの極意、ポイの作り方、ポイ販売業者のHPが大半である。
- 事前調査事項
- NDC
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- 水産増殖.養殖業 (666 9版)
- 社会.家庭生活の習俗 (384 9版)
- 参考資料
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- 『江戸時代子ども遊び大事典』 中城 正堯/編著 東京堂出版 2014年
- 『金魚がウチにやってきた 岩波アクティブ新書』 木村 義志/著 岩波書店 2002年
- 『江戸創業金魚卸問屋の金魚のはなし』 吉田 智子/著 洋泉社 2013年
- 『金魚はすごい 講談社+α新書』 吉田 信行/著 講談社 2015年
- キーワード
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- 金魚すくい
- ポイ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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質問の出典・情報源
HP「垣屋源八朗の身皮物語」
http://ameblo.jp/kakiyatokisuke/entry-11901209638.html
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000201486