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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
関西大学図書館 (3310026)管理番号
(Control number)
関大総図 19A-9J
事例作成日
(Creation date)
2019年06月15日登録日時
(Registration date)
2020年06月05日 12時40分更新日時
(Last update)
2021年03月02日 09時20分
質問
(Question)
近代日本における「バラ」の花が持つイメージが知りたい。

日本古来の野バラではなく、
西洋から輸入された棘のあるバラの花が、
1920年代にどのようなイメージとして表象されているのか。
回答
(Answer)
櫻木英里子「明治・大正・昭和期の着物に見られる薔薇模様 : 日本国内における洋花の普及との関係」(共立女子大学家政学部紀要62 2016年)が参考になるのではないでしょうか。
共立女子大学の機関リポジトリからフルテキストが取得できます。
http://id.nii.ac.jp/1087/00003062/ 【最終アクセス2020/06/05】

以下、大正時代の薔薇のイメージについて、著者の主張を簡単にまとめます(主にpp.28-30)。

(1)大正2年の『婦人画報 春季特別号 令嬢画報』表紙には油絵と思われる薔薇が大々的に描かれ、
令嬢の手許に薔薇が添えられている写真の掲載が確認できることから、
この時代、薔薇の気品あるイメージと令嬢のイメージが重ね合わされて表現されていることがわかる。

(2)大正9年の大町文代の詩集『涙する薔薇』には生田春月の序文が寄せられており、
ここでは、江戸時代以前の薔薇にはなかった薔薇の香りを強調する表現や、
薔薇に親しみをもつ文章を読み取ることができる。

(3)大正11年の『婦人画報』には「薔薇色の頬と婦美人」と際する記事がある。
ここでは、薔薇色の頬が健康の象徴であるとされており、
薔薇の色そのものが美しいと考えられるようになったことがわかる。
また、ポスターでも、女性と薔薇がセットで描かれるようになることから、
明治時代ではまだ高貴なもの、高嶺の花とされていた薔薇が、
大正時代に入ると次第に身近になった様子が読み取れる。

(4)着物の柄としての薔薇のモチーフは、大正時代に多く見られる。
これは、明治期はまだ鑑賞対象としての薔薇が中心だったのに対し、
大正期になると薔薇がさらに身近なものとなった結果、
これが模様として表現されるように至ったのではないか。
また、大正時代の薔薇の表現は、写生的なものが多い。
この理由は、①まだ薔薇が完全に定着しきれていないため、②ボタニカルアートの影響が考えられる。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
若桑みどり著『薔薇のイコノロジー』(青土社, 1984)は読了している。
NDC
芸術史.美術史  (702)
民俗学.文化人類学  (389)
被子植物  (479)
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
バラ
象徴
花--美術上--歴史
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
大学院生
登録番号
(Registration number)
1000282777解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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