以下の資料にお求めの情報を確認しました。
なお、調査の過程で、満蒙開拓団には青少年義勇軍も含まれていることがわかったため、該当の項目も併せてご紹介します。
■上三川町に関する記述について
下記の資料にお求めの記事が確認できました。
・『上三川町史 通史編 下』(上三川町史編さん委員会/編 上三川町 1981)
p.792-797 「第二章 戦時下の生活」「第四節 銃後の町民生活」の「諸団体の銃後援護活動」項に、現上三川町から送出した満蒙開拓青少年義勇軍と一般開拓移民について記述があります(p.793)。
また、同頁の「第5表 満蒙開拓青少年義勇軍の送出」から本郷村、上三川町、明治村、河内郡計、栃木県計の送出数が確認できます。
なお、p.793掲載の「第5表 満蒙開拓青少年義勇軍の送出」の出典として「栃木県庁文書」が挙げられていますが、今回の調査では具体的な史料を特定することはできませんでした。
・『上三川町史 史料編 近現代』(上三川町史編さん委員会/編 上三川町 1980)
p.646 「六 教育」「二 大正・昭和戦前後の教育」に「一四 満蒙開拓義勇軍」の項があります。
上三川校で行われた壮行会が盛会であったという昭和16年3月15日の下野新聞記事が確認できます。
p.696-697 「七 生活」「二 昭和戦前期の生活」に「一〇 軍人・満洲開拓義勇軍ノ送別」の項があります。
昭和15年3月9日上三川併置校講堂で行われた満蒙開拓義勇軍送別の記述から3名の入所者氏名と保護者名が確認できます。
・『角川日本地名大辞典 9 栃木県』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編 角川書店 1984)
p.299-301 「かみのかわ 上三川〈上三川町〉」の項に、満蒙開拓義勇軍に関する記述があります(p.301)。
■上三川町以外の情報について
以下の資料は上三川町以外の栃木県内に関する満蒙開拓について記述が確認できた資料です。
なお、県内各市町村史は、全国の図書館等の所蔵等を検索できる「国立国会図書館サーチ」から、「栃木」+「満蒙開拓」のキーワードで見つかった資料のみ現物を確認しました。
・『栃木県史 通史編6』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1982)
p.876-880 「第十一章 戦時体制下の民衆生活」「四 銃後の援護活動」に「銃後援護団体の活動」の項があります。
・『栃木県史 史料編 近現代3』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1979)
p.577-608 「五 総動員体制」に「四 満蒙移民」の項があります。
・『栃木県教育史 上巻・通史編 新版』(栃木県教育史編さん委員会/編 栃木県連合教育会 1990)
p.413-415 「第七章 昭和前期の教育」「第二節 戦時下の教育」「二 戦時下の学校経営」に「満蒙開拓青少年義勇軍」の項があります。
・『烏山町史』(烏山町史編集委員会/編 鳥山町 1978)
p.425-428 「第四篇 近代」「第三章 農村恐慌と戦時体制への移行」に「二 大陸への進出と満蒙開拓青少年義勇隊」の項があります。
・『いまいち市史 史料編 近現代6』(今市市史編さん委員会/編 今市市 2000)
p.211-219 「第二章 大正・昭和前期の教育と文化」に「第六節 満蒙開拓青少年義勇」の項があります。
・『いまいち市史 通史編 6』(今市市史編さん委員会/編 今市市 2005)
p.275-277 「第三章 今市の大正・昭和」「第四節 教育の変化と地域資料」「六 戦時下の教育」に「満蒙開拓青少年義勇軍」の項があります。
・『二宮町史 通史編3 近現代』(二宮町史編さん委員会/編 二宮町 2008)
p.655-657 「第四章 昭和戦前期」「第二節 総力戦体制の確立」に「満蒙開拓青少年義勇軍」の項があります。
・『足利文林』(足利文林会/編、発行 1989)
1989年10月発行第29号から1995年2月発行第42号まで「幻に終った満蒙開拓」(藤生好夫)が連載されています。
第一回目は昭和13年9月下旬に行われた渡満訓練生の壮行式の様子が記述されています。
なお、第42号掲載の「幻に終った満蒙開拓(14) 開拓成功が戦死者供養」末尾には「つづく」とありますが、次号に記事は確認できませんでした。
目次の掲載がある足利市立図書館の所蔵検索からも掲載が確認できたのは第42号までとなります。
・『宇大史学 1』(宇都宮大学史学会/編、発行 1979)
p.67-86 「宇都宮大学図書館所蔵・「満洲」関係資料目録」があります。
・『宇大史学 4』(宇都宮大学史学会/編、発行 1983)
p.77-89 「昭和56年度史学実地調査報告(宇都宮大学教育学部史学科)西那須野ケ原における「満蒙開拓青少年義勇軍」ヒアリング調査のまとめ」
・『宇大史学 5』(宇都宮大学史学会/編、発行 1986)
p.123-137 「昭和57年度史学実地調査報告(宇都宮大学教育学部史学科)「満蒙開拓移民」千振開拓団 ヒアリング調査(第一次)まとめ」
・『宇大史学 6号』(宇都宮大学史学会/編、発行 1987)
p.73-102 「第58年度史学実地調査報告(宇都宮大学教育学部史学科) 栃木県における満洲開拓分村移民 茂木町須藤村の分村移民計画について」
・『満蒙開拓少年義勇軍 柿沼中隊写真集』(坂本菊造/著 宇都宮 1988)
河内郡を含んで編成された柿沼中隊の、昭和17年3月内原訓練所入所からの歩みを記録したものです(p.8-9)。
p.204-212 「嫩江訓練所 柿沼中隊 隊員住所録」に上三川町出身者が数名確認できます。
p.205には出身地に「三上川町」とありますが、上三川町の誤字だと思われます。
また、出身でなくても現住所が上三川町になっている隊員氏名が確認できます。
・『満蒙開拓・移民関係資料 水橋村』(栃木県/編、発行 1938)
※他の図書館の所蔵を資料保存のため当館で複製・製本した自館複製資料です。
「満蒙開拓青少年義勇軍先遣隊入所注意事項」「第八次満洲農業移民先遣隊募集ニ関スル件」等が確認できます。
・『写真集 野州義勇隊同志の歩み 国策満蒙開拓青少年義勇軍 栃木県選出第一次郷土中隊 第三次野洲義勇隊開拓団』(高橋真/編 野洲義勇隊同志会 1978)
p.155-161 「満蒙開拓青少年義勇軍全中隊隊歴表」(昭和四十九年十月三十一日現在全国拓友協議会調べ)の項に第一次から第五次までの義勇隊開拓団一覧と義勇来訓練所があります。
■そのほかお調べした資料
以下の資料の目次もお調べしましたが、栃木県に関する項目は確認できませんでした。
・『満蒙開拓青少年義勇軍とシベリア抑留の記録』(玉田貞喜/著 那須町 2013)
・『満蒙開拓団 虚妄の「日満一体」』(加藤聖文/著 岩波書店 2017)
・『WW2 50人の奇跡の命 満蒙開拓青少年義勇軍・従軍看護婦・軍人・サハリン残留・沖縄・台湾・満州からの早期帰国者』(藤沼敏子/著 津成書院 2021)