レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年10月22日
- 登録日時
- 2010/12/14 11:58
- 更新日時
- 2010/12/17 18:07
- 管理番号
- 9000006867
- 質問
-
解決
「甲府鳥もつ煮」がどのように生み出されたか知りたい。
- 回答
-
「甲府鳥もつ煮」の誕生は、昭和25(1950)年頃甲府市内の精肉卸店が「もつが多量にでる。廃棄してしまうのは惜しい、料理に使えないだろうか」と甲府市内の蕎麦店・奥藤本店(大正2(1913)年創業)の二代目・塩見勇蔵氏に相談したのがきっかけで、勇蔵氏とその弟の力造氏らが考案した「甲州鳥もつ煮」。
- 回答プロセス
-
1.『山梨百科事典』(山梨日日新聞社編・発行 1989年)には項目なし。
2.自館システムで「鳥もつ」を検索する。
・「ザやまなし」平成18(2006)年8月~10月号(山梨日日新聞社)に「甲州に食あり 甲州鳥もつ煮」上・中・下の記事が連載。記事によると、「甲州鳥もつ煮」は昭和20年代後半に、甲府市内の蕎麦店・奥藤本店(大正2(1913)年創業)の二代目・塩見勇蔵が考案したもの。「鳥もつ煮」の原点は、奥村本店(江戸時代に創業)の「炒り鳥」にあるが、「炒り鳥」がいつ生まれたのかについては不明である
・「山梨自治の風」2010年3月号(山梨県市町村振興協会)に「B級ご当地グルメによる地域の活性化/鳥もつ煮で甲府を元気に!」の掲載あり。昭和25年頃甲府市内の蕎麦店で考案されたとある。平成20(2008)年には、甲府市役所職員有志により「みなさまの縁をとりもつ隊」を結成した。
3.インターネットの検索エンジンで「鳥もつ」を検索すると、「みなさまの縁をとりもつ隊」webサイト(http://www7b.biglobe.ne.jp/~torimotsu/ ※2010.11.2確認)がヒット。「動画で見る「甲府鳥もつ煮」誕生秘話」の映像資料の掲載あり。
4.郷土食に関する資料を調査するが、次のものには掲載がなかった。
・『伝えたい!やまなしのおかあちゃんの味:やまなし料理のレシピ集』(山梨県生活研究グループ連絡協議会編・発行 2008年)
・『郷土の食材を使った料理集:山梨版食事バランスガイド』(山梨県栄養士会編・発行 2006年)
・『山梨の郷土食』(依田萬代ほか著 山梨日日新聞社 2007年)
・『やまなし味ところどころ』(古山登茂代編 山梨栄養学園 1986年)
・『日本の食生活全集(聞き書 山梨の食事)』第19巻(農山漁村文化協会 1990年)
5.【追記】
・「ザやまなし」平成22(2010)年11月号(山梨日日新聞社)に「新・甲州に食あり(特別編)甲府鳥もつ煮 B-1グランプリ奮闘記:本物へのこだわり結実」の掲載あり。「鳥もつ煮の誕生は昭和25年頃」の記事あり。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 衣食住の習俗 (383 9版)
- 食品.料理 (596 9版)
- 参考資料
-
- 「ザやまなし」平成18(2006)年8月~10月号(山梨日日新聞社) (「甲州に食あり 甲州鳥もつ煮」上・中・下)
- 「山梨自治の風」2010年3月号(山梨県市町村振興協会) (p12)
- 「ザやまなし」平成22(2010)年11月号(山梨日日新聞社) (「新・甲州に食あり(特別編)甲府鳥もつ煮 B-1グランプリ奮闘記:本物へのこだわり結実」)
- 「みなさまの縁をとりもつ隊」webサイト(http://www7b.biglobe.ne.jp/~torimotsu/ ※2010.11.2確認)
- キーワード
-
- 鳥もつ煮
- 甲府鳥もつ煮
- 甲州鳥もつ煮
- 奥藤
- 塩見勇蔵
- 塩見力蔵
- 郷土料理
- B-1グランプリ
- 山梨県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 「甲府鳥もつ煮」はレバー、ハツ、砂肝、キンカンなど鳥の内臓を、甘辛く濃厚な味付けをした少量の醤油ダレで、強火で短時間のうちに照り煮するのが特徴。水気が飛んで飴状になったタレが鳥もつの旨みを閉じ込める。平成22(2010)年、神奈川県厚木市で開催された第5回「B-1グランプリ」で「みなさまの縁をとりもつ隊」が「甲府鳥もつ煮」を出品し、最高賞のゴールドグランプリに輝いた。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土(料理・食品)
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000075182