レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 同志社大学 今出川図書館 (3310014) | 管理番号 (Control number) | 2017-091 | ||||||||||||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2018年02月08日 | 登録日時 (Registration date) | 2018年02月22日 16時08分 | 更新日時 (Last update) | 2020年02月25日 12時35分 | ||||||||||||||||
質問 (Question) | 『新島襄全集 7 英文資料編』の第2章”TRAVEL WITH COMMISSIONER TANAKA”p.45に掲載されている1872年4月26日(金曜日)の日記の日本語訳が載った資料がないか。 | ||||||||||||||||||||
回答 (Answer) | お探しの1872年4月26日(金曜日)の日記の日本語訳全文が掲載された資料は確認できませんでしたが、前半部分の訳文が掲載された資料と、その他参考となりそうな資料が見つかりましたのでご紹介いたします。 ・『新島襄自伝 手記・紀行文・日記』(岩波書店, 2013)のp.137に、1872年4月26日(金曜日)の日記の前半部分の日本語訳が掲載されています。 ・『新島襄全集 6 英文書簡編』(同朋舎出版, 1985)のp.109-111に、(新島襄が渡米時に援助を受けた)ハーディー夫人に宛てた1872年4月30日の英文書簡"93 To Mr. & Mrs. Hardy[L&L]"全文が掲載されています。こちらに前週の4月26日(金曜日)について、日記と同様の記述がされていますが、完全に文言が一致しているわけではありません。 ・『新島襄全集 10 :新島襄の生涯と手紙』(同朋舎出版, 1985)のp.150-153に上記ハーディー夫人に宛てた1872年4月30日の英文書簡の日本語訳が掲載されています。 | ||||||||||||||||||||
回答プロセス (Answering process) | 1.新島襄関係の当館所蔵資料の確認 (1)『新島襄全集 7 英文資料編』(同朋舎出版, 1996)の確認 →第2章”TRAVEL WITH COMMISSIONER TANAKA 1872-1873”p.45に以下の日記あり。 Friday, April 26 We attended Prof. Snell’s experiments on optical tubes. (注:上記"optical tubes"(望遠鏡)の挿絵あり) The light of prisms was let fallen upon those tubes of different shapes. (注:発音記号等の書き写しあり) On the afternoon we visited the Deaf and Dumb Institute in Northampton. The teaching them is a most marvelous process and also successful way I ever saw. See the report. There are 40 scholars. –boys and girls. It is so wonderful that the dumb can speak. →p.390-393の解題(同資料内"introduction"のⅳ-ⅵ頁、"2.TRAVEL WITH COMMISSIONER TANAKA 1872-1873"の訳)を参照。第2章の資料は、岩倉使節団に随行した文部省の理事官田中不二麿に、アメリカ滞在中の新島襄が同行し、欧米の教育事情を視察して回った際の新島襄の日記である。 また、田中不二麿がこの欧米視察の内容を『理事功程』にまとめている。 ※『理事功程』(文部省, 1877)のp.34「唖院」の項に、日記にある“the Deaf and Dumb Institute in Northampton”の説明あり。新島襄の日記とはあまり合致しない内容だった。 →国立国会図書館デジタルコレクションにて公開あり http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1083337 (参照:2018-02-22) (2)『新島襄全集 8 年譜編』(同朋舎出版, 1992) →p.89に1872年4月26日の出来事が書かれてあり、典拠として『新島襄全集 6 英文書簡編』のp.109と、新島遺品庫の「上1099」の資料(下記(4)の資料)が示されている。 (3)『新島襄全集 6 英文書簡編』(同朋舎出版, 1985) →p.109-111にハーディー夫人に宛てた1872年4月30日の英文書簡"93 To Mr. & Mrs. Hardy[L&L]"全文の掲載あり。前週の金曜日(4月26日)についての記述に、プロセス1(1)の日記と同様の内容の記述があるが、完全に文言が一致しているわけではない。 (4)新島襄『日記』※新島遺品庫ホームページにて公開(「条件から検索する」→「目録番号」に「1099」と入力して検索) http://joseph.doshisha.ac.jp/ihinko/html/n01/n01010/N0101001G.html 【参照:2018-03-26】 →11枚目の画像データ(ファイル名:11099011)に元の日記の記載あり。 こちらでは日付が“Friday. 24.”となっており、(1)の『全集』に転記されている日記の“Friday, April 26”とは異なるが、その他の内容はほぼ同一。詳細は不明。 (5)『新島襄全集 10 :新島襄の生涯と手紙』(同朋舎出版, 1985) →p.150-153に(3)のハーディー夫人に宛てた1872年4月30日の英文書簡の翻訳が掲載されている。 (6)『新島襄自伝 手記・紀行文・日記』(岩波書店, 2013) →p.137にプロセス1(1)の日記の前半部分の翻訳が以下の通り掲載あり。「……」に該当する箇所は当資料では略されている。 「四月二十六日(金) スネル[Ebenezer S. Snell]教授の望遠鏡の実験を参観する。プリズムを通った光が、さまざまの形の管の上に落ちる仕掛けである。……」 (7)以下の資料には日記の日本語訳、および関連情報は確認できなかった。 ・伊藤彌彦編『新島襄全集を読む』(晃洋書房, 2002) ・森中章光『新島襄先生の生涯』(不二出版, 1990) ・J.D.デイヴィス著 ; 北垣宗治訳『新島襄の生涯』(同志社同窓会, 1975) ・行天博志『新島襄 : 教育と伝道に捧げた生涯』(千葉出版, 2013) (8)『新島研究』(洗心会, 1954.11-)掲載記事の確認 →以下の本学ホームページにて各号収録の記事タイトルの確認が可能。 http://archives.doshisha.ac.jp/publication/neesima/back01.html (参照:2018-02-22) 調査に関連があると考えられる以下の記事を確認したが、日記の日本語訳の掲載、および関連情報は確認できなかった。 ・「新島日記「海外渡航の記」(一)」(『新島研究』1957-07, 14, 26-27) ・「新島日記「海外渡航の記」(二)」(『新島研究』1957-11, 15, 22-23) ・「新島日記「海外渡航の記」(三)」(『新島研究』1958-05, 16, 23-24) ・「新島日記「海外渡航の記」(四)」(『新島研究』1958-12, 17, 15-16) ・「新島日記「海外渡航の記」(五)」(『新島研究』1959-04, 18, 21-23) ・大越哲仁「岩倉使節団としての新島襄」(『新島研究』1999-02, 90, 135-172) ※『新島研究』は一部が同志社大学学術リポジトリ(下記参照)にて公開されているが、上記のものは公開なし。 https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/search/simple/?lang=0&mode=0&con_kywd=%E6%B5%B7%E5%A4%96%E6%B8%A1%E8%88%AA&schema_exp%5B%5D=10000&con_category=800190&req=search (参照:2018-02-26) (9)『同志社談叢』(同志社社史史料編集所, 1981.2-)掲載記事の確認 →以下の本学ホームページにて各号収録の記事タイトルの確認が可能。 http://archives.doshisha.ac.jp/publication/dansou/new.html (参照:2018-02-22) 調査に関連があると考えられる次の記事を確認したが、日記の日本語訳の掲載、および関連情報は確認できなかった。 ・松井全「英文日記解読のむつかしさ」(『同志社談叢』1998-03, 18, 95-106) ※『同志社談叢』は一部が同志社大学学術リポジトリにて公開されているが、上記のものは公開なし。 https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/search/800100/?&cate_schema=10000 (参照:2018-02-26) 2.CiNii Articlesにて全文検索(キーワード:新島&田中不二麿)でヒットした以下の当館所蔵資料を確認 ・中林隆明「明治初期の図書館行政と田中不二麿 : 岩倉米欧使節団との関連において」(『人文・社会科学論集』2005-03, 22, 77-95) ↓東洋英和女学院大学学術リポジトリにて公開あり https://toyoeiwa.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=138&item_no=1&page_id=13&block_id=17 (参照:2018-02-22) ・湯川嘉津美「004 田中不二麿の欧米教育視察と幼児教育への着目 : 岩倉使節団随行をめぐって」(『日本保育学界大会研究論文集』1989, 42, 8-9) ↓国立国会図書館デジタルコレクションにて公開あり http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10900477 (参照:2018-02-22) 3.同志社社史資料センターに参考調査依頼 →上記プロセス以外の資料は確認できなかったと回答あり。 | ||||||||||||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||||||||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) |
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寄与者 (Contributor) | |||||||||||||||||||||
備考 (Notes) | |||||||||||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 同志社 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | ||||||||||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000231047 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 未解決 |