レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年06月14日
- 登録日時
- 2009/07/26 11:19
- 更新日時
- 2009/07/26 11:20
- 管理番号
- 福井県図-20090614
- 質問
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解決
時刻を昔は干支を使って表していたと思うが、現在の時刻との対応がどうなっているかを教えてほしい。 → 一次回答の電話により、本当に知りたかったことは、「未が干支の順番で八番目だから未の刻が八つ時になり、おやつの時間になるというのであっているか」ということだったと判明。
- 回答
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お八つの八つは、「八つ時」から来ている。昼の八つ時は「未の刻」ではあるが、未が8番目の干支だから「八つ時」というのではない。
『日本国語大辞典』 第2版 3巻p.19 「おやつ【御八】」
1.八つ時のこと。今の午前・午後二時頃から四時頃までの時刻。
2.昔の時刻の八つ時に当たる、今の午後三時前後に食べる間食。また、一般に間食のこと。お三時。
『日本国語大辞典』第2版 9巻p.1107 「とき【時】」
(中略)定時法であって一昼夜を十二辰刻に分け、それを十二支に配して表した。真夜中(正子=しょうし)が子の刻で鼓を九回打ち、丑の刻に八回、寅の刻に七回、以下一辰刻ごとに打数を一回ずつ減らして、巳の刻に四回打つ。真昼(正午)は午の刻で鼓の打数は再び九つにもどり、以下同様に一回ずつ減らして亥の刻に四回打つ時報であった。江戸時代には日の出・日没を基準にした不定時法が広く用いられ、夜明け(明け六つ)から日暮れ(暮れ六つ)までの昼間と、日暮れから夜明けまでの夜間とを各六等分した。このため四季によりまた昼夜により、一辰刻の時間は一定でない。
- 回答プロセス
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1.最初の電話での質問では、「干支の名前で時間を表していたと思うが、今の時刻との対応がどうなっているかを知りたい」というものだった。
2.『日本史年表・地図』に図で表したものがあったと記憶していたため、この本を見ると、見返しに該当の図があった。この図を元に、午前0時~2時が子、午前2時~4時が丑というように2時間ごとに干支の順番どおり時刻が表わされることを電話で回答。
3.2.のように回答したところ、利用者から「つまり、未は干支で8番目だから、八つ時が未の刻で、おやつは午後3時ということですね」と言われた。『日本史年表』の図では、午前2時ごろ(丑)にも八ツと書かれており、と干支の八番目とは違うと思ったため、調査を続行。
4.『日本国語大辞典』で「時刻」を検索→関連記述なし。
5.『日本国語大辞典』で「とき【時】」を引くと、二に詳しい解説があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 辞典 (813 8版)
- 参考資料
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- 『日本史年表・地図』第15版 児玉幸多/編 2009.4 吉川弘文館 ISBN:4-642-09506-3 (請求記号:210.03/ニホン 資料コード:1015387010))
- 『日本国語大辞典』第二版 小学館
- キーワード
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- 時刻
- おやつ
- 十二支
- 時(とき)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000056665