レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年09月12日
- 登録日時
- 2008/09/12 09:42
- 更新日時
- 2015/07/08 13:56
- 管理番号
- 8925
- 質問
-
未解決
大正6年7月頃に、島村抱月と松井須磨子の芸術座が香川県の高松、琴平、丸亀、観音寺で巡業しているが、
各地での巡業期間と劇場名、上演演目を知りたい。
- 回答
-
当館に香川県の演劇史のみを取り扱った資料はないものの、次の資料に断片的ではあるが、
芸術座の香川巡業に関連する記述があった。
1 「町史ことひら 3 近世・近・現代通史編」(琴平町史編集委員会/編 琴平町 1998年発行)
近代・現代 第1章明治・大正期の琴平 第2節門前町こんぴら 八娯楽の変化 金丸座は
明治三十二年から(481~483頁)の文中に、次の記述がある。
「大正時代(1912~26)に来演した松井須磨子、島村抱月の一座が「復活」を上演し、・・・」
(482頁)
この事実の出典としている「ことひら40号」(ことひら誌社発行)は当館に所蔵がなく、
これ以上の情報を得ることはできなっかった。
2 「新編丸亀市史 3(近代・現代編)」(丸亀市史編さん委員会/編 丸亀市 1996年発行)
近代 第2章市制・町村制の施行 第12節近代文化の開花 4演劇 劇場と芝居
(480~483頁)の文中に、次の記述がある。
「新劇では、大正六年秋に松井須磨子が芸術座をひきいて、大黒座で「復活」「剃刀」を
公演している。」 (483頁)
上記事実の出典としている「劇場と丸亀へ来た俳優」(吉岡和喜治/著 「まるがめ 10号」
(丸亀市文化協会/編 丸亀市文化協会 1973年発行)の59~60頁に所収)には、さらに
次のような記述があった。
「地方都市丸亀の観客には新劇が理解されず、心ない野次が飛んだりして舞台から楽屋へ
引揚げる須磨子が不満を洩らしていたのが忘れられない。」(60頁)
その他、次の資料を見たが、 芸術座の香川巡業についての記述を見つけることはできなかった。
1 「随筆・松井須磨子-芸術座盛衰記」(川村花菱/著 青蛙房 1968年発行)
付録1「松井須磨子・舞台記録」(257~291頁)の大正6(1917)年の記述を見たが、
香川巡業については触れていなかった。
2 「市史」等
次の資料では芸術座の香川巡業についての記述を見つけることはできなかった。
・「新修高松市史 1~3」(高松市史編集室/編 高松市役所 1964~1969年発行)
・「高松百年史 上・下巻」(高松百年史編集室/編 高松市 1988・1989年発行)
・「観音寺市誌 通史編」(観音寺市誌増補改訂版編集委員会/編 観音寺 1985年発行)
・「香川県史 別編1(索引・総目次)」(香川県/編 四国新聞社 1990年発行)
の通史編5(近代1)・6(近代2)の事項索引に「芸術座」の見出し語はなく、人名索引に
「島村抱月」、「松井須磨子」の見出し語もなかった。
3 年表
次の資料の大正6(1917)年の記述を見ましたが、芸術座の香川巡業については
触れていなかった。
・「香川県史 別編2(年表)」(香川県/編 四国新聞社 1991年発行)
・「香川歴史年表」(四国新聞社/[編] 四国新聞社 1997年発行)
・「高松市史年表」(市制七十周年記念 高松市史編集室/編 高松市役所 1960年発行)
- 回答プロセス
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当館に香川県の演劇史のみを取り扱った資料の所蔵がないので、「香川県史」のほか、
公演場所とされる高松、琴平、丸亀、観音寺の各市町史(誌)を中心に調査したしたところ、
琴平、丸亀については回答にある資料に関連する記述があったが、高松、観音寺については
手がかりがなかった。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 演劇史.各国の演劇 (772 8版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 芸術座
- 島村抱月
- 松井須磨子
- 香川県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000047305