レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20181022
- 登録日時
- 2018/09/17 15:48
- 更新日時
- 2021/05/06 11:56
- 管理番号
- R00-260
- 質問
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未解決
「乙女の祈り」の日本で最初の楽譜出版について調べたい。
- 回答
-
回答に至りませんでした。
- 回答プロセス
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1.本学図書館OPACの検索
楽譜:本学図書館が所蔵している中では昭和4年(1929年)出版の楽譜が一番古い。
『家庭音樂集』に収載されている。
CD:所蔵しているCDの解説によれば、この曲は1851年にポーランドの日刊ワルシャワ紙100号に出版告知が掲載されたこと、1852年に第2版が重版されたこと、また1859年にはフランスの「ルヴュ・ミュジカル(音楽時報)」誌に掲載されたことでまたたく間に世界中に広まったとあり、さらに「楽譜は当時世界中で百万部以上売れた」ということも記載されている。しかし、日本での出版に関しては触れられていない。
図書:洋楽導入期のピアノ音楽について、音楽図書の分類「ndc0 763.2*:ピアノ. ハープシコード[チェンバロ]. クラビコード」で検索し、関連する下記の2点の資料について現物確認。
・『日本人とショパン』の引用・参考文献p.194-225には、日本の洋楽受容に関する文献が多数掲載されている。
「書店および楽器店目録」見出しの元に楽譜の出版目録が掲載されている。これらの楽譜出版目録について、国立国会図書館およびCiNiiを検索したが所蔵館はなかった。
・『ピアノの誕生 : 楽器の向こうに「近代」が見える』の索引にこの曲があり、該当ページに「ヨーロッパはもとよりアメリカなどの80以上の出版社から刊行され・・・」と記述されているが、詳細についての注および参考文献はなし。
雑誌:明治23年から明治29年まで発行された『音楽雑誌』、その後継誌の『おむ賀く』(明治29年から明治30年)、『於武賀久』(明治31年)についてそれぞれ復刻版を所蔵している。楽譜の広告も掲載されており、関連する情報が得られる可能性がある。
2.国立国会図書館デジタルコレクションの検索
・1931年春秋社出版の楽譜があった。
・森田緑著『ピアノ名曲の話』が新興音楽出版社から昭和16年に出版されているが、その中に「乙女の祈り」が取り上げられている。出版については触れられていない。
3.本学図書館作成のパスファインダー「明治期の洋楽について調べてみよう」を案内。
https://www.tohomusic.ac.jp/librarySite/pathfinder/meiji.htm
- 事前調査事項
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「近代日本刊行楽譜総合目録 洋楽編」http://www.musicology-japan.org/ndl_score/ndl_score_wm_outline_H28.pdf
「近代日本刊行楽譜総合目録 洋楽編」は、全国162の図書館で所蔵する幕末から1945年までに出版された洋楽の楽譜目録。
大正15年(1926年、ヴァイオリンまたはマンドリンの編曲。曲名は「処女の祈り」)、昭和10年(1935年、ピアノ曲。曲名は「乙女の祈り」)に出版された楽譜がわかった。
- NDC
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- 楽器.器楽 (763 9版)
- 参考資料
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- 家庭音樂集. ダン, ジェームス編. 春秋社, 昭和4. (C21-009)
- La prière d'une vierge : 17 piano works of Tekla Bądarzewska. Tamayura, p2007. (CD80-175 CD)
- 日本人とショパン : 洋楽導入期のピアノ音楽. 多田純一. アルテスパブリッシング, 2014.(WS90-471)
- ピアノの誕生 : 楽器の向こうに「近代」が見える. 西原稔. 講談社, 1995. (WR02-441)
- 音楽雑誌. 復刻版. 出版科学総合研究所, 1890.
- キーワード
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- 乙女の祈り
- バダジェフスカ Badarzewska
- 楽譜出版
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000242615