レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年05月20日
- 登録日時
- 2015/07/17 00:30
- 更新日時
- 2015/07/17 08:30
- 管理番号
- いわき総合-地域335
- 質問
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解決
いわき市平における最初の西洋料理店について知りたい。
- 回答
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いわき市平で最初の西洋料理店とされているのは、明治43年創業の「福寿軒」です。
『味を創る 平飲食業会史』(P21~)、『いわき商業風土記』(P151)によれば、「福寿軒」は金子福蔵氏が開業し石城地方の洋食店のはじまりとされています。
『いわき商業風土記』(P151)、『写真磐城百年史』には、開店時の宣伝隊や、店内の写真が掲載されており、客は畳の上におかれた椅子に座り、オムレツやカツに舌鼓をうった、という当時の様子を知ることができます。『保存版いわき今昔写真帖』(P90)では、開店当時の場所と現在地が比較できる写真が掲載されています。
しかし、親子三代続いた福寿軒は、平成17(2005)年1月31日に閉店となりました。「日々の新聞」(平成17年2月15日 第47号)に「福寿軒物語」という特集記事があり、開店当時の話や、二代目の松男氏のこと、いわき駅前再開発にともない店を閉めることなど、詳しく書かれていました。
また、同記事には、平新田町にあったころ(大正時代か?)のメニューとして「支那そばやシュウマイ、チャーハンなどの支那食(中華料理)、それにポークカツやビーフシチュー、コロッケ、オムレツ、ビフテキなどの洋食、カレーライスに親子丼などのご飯物、コーヒー、カルピス、あんみつにホットケーキ、アイスクリームなど飲み物とデザートもあり、和食以外のさまざまな料理を出していた。ちなみにコーヒー10銭、ビフテキが35銭だった。」とあります。
最後に、「国立国会図書館デジタルコレクション」(http://dl.ndl.go.jp/)で「福寿軒」を検索すると、雑誌『財界ふくしま』(1988 新春 第17巻 第2号)の「あの店この味」のコーナーで紹介されていることが確認できました。
- 回答プロセス
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1.資料を調査
【資料①】『味を創る 平飲食業会史』
P21に、明治43年金子福蔵氏が開業した旨記述あり。
【資料②】『いわき商業風土記』および【資料③】『写真磐城百年史』
宣伝隊や店内の同じ写真が掲載。
【資料④】『保存版いわき今昔写真帖』
P90に現在の場所と比較するかたちで、開店当時の写真が掲載。本書は、NDLサーチで「平 福寿軒」と検索すると目次情報でヒットした。
【資料⑤】「日々の新聞」(平成17年2月15日 第47号)
「福寿軒物語」と題して、閉店までの歴史などが詳しく紹介。なお、同記事はWebでも公開している。(http://www.hibinoshinbun.com/files/47gou/47fuku.html)[最終アクセス2015.5.20]
2.インターネットで調査
【資料⑥】Web「国立国会図書館デジタルコレクション」(http://dl.ndl.go.jp/)[最終アクセス2015.5.20]
「福寿軒」で検索すると、雑誌『財界ふくしま』(1988 新春 第17巻 第2号)がヒット。このデータは[国立国会図書館/図書館送信限定]となっている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 商業史.事情 (672 9版)
- 参考資料
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- 【資料①】『味を創る 平飲食業会史』[K/672/タ・1110084009]
- 【資料②】『いわき商業風土記』[K/672/サ・1110084710]
- 【資料③】『写真磐城百年史』[K/210.6-1/シ・1110050737]
- 【資料④】『保存版いわき今昔写真帖』[K/210.7-1/ホ・1111367254]
- 【資料⑤】「日々の新聞」(平成17年)[出納書庫・1170267973]
- 【資料⑥】Web「国立国会図書館デジタルコレクション」
- キーワード
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- 平町
- レストラン
- 洋食店
- ことはじめ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000177405