レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年5月10日
- 登録日時
- 2011/08/04 02:00
- 更新日時
- 2012/09/07 17:16
- 管理番号
- 相大-H23-0026
- 質問
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解決
宝石に使われているサンゴは、どのくらい成長したものを使っているのか。
- 回答
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回答プロセスより
・⑬~⑯のサンゴの主要生産地「高知県」「長崎県」「鹿児島県」「沖縄県」の漁業調整規則を確認するが、
どの県もサンゴの体長制限の記述はなし
・資料⑰ 『珊瑚(さんご)の文化誌』に、漁獲量や漁獲可能な群体の大きさについての取り決めはないとの記述あり
以上の結果から、日本のサンゴ採取に関する大きさの制限は見当たらなかった
- 回答プロセス
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■自館OPACにて以下のキーワードで資料を検索・確認したが、宝石サンゴや大きさに関する記述は見当たらず
<キーワード>“サンゴ”
①『造礁(ぞうしょう)サンゴ』 西平守孝/著 東海大学出版会 1988 【s07462187 R483】
②『ザ・サンゴ』 小林道信/著 誠文堂新社 2007 【s26455527 483.35】
③『水の生物』 白山義久/(他)著 小学館 2005 【s26543769 J481】 p24-26
④『宝石の写真図鑑 完璧版』 キャリー・ホール/著 日本ヴォーグ社 1996 【s22061543 459】 p142-143
→「サンゴ coral」の項:採取の大きさに関する記述なし
⑤『徹底図解鉱物・宝石のしくみ カラー版』 新星出版 2007 【s26456582 459】 p193
→「さんご」の項:産地はあるが、採取の大きさに関する記述なし
⑥『岩石と宝石の大図鑑』 ロナルド・ルイス・ボネウィッツ/著 誠文堂新光社 2007 【s25191651 R458】 p320
→「サンゴ」の項:採取の大きさに関する記述なし
⑦『プロが本音で語る 宝石の常識 全面改訂版』 双葉社 1999 【s23145667 755】
→サンゴの記述なし
⑧『宝石のはなし』 白水晴雄/著 青木義和/著 技報堂出版 1997 【s23294069 459.7】
p160~「30話 海底で生まれる宝石」<宝石サンゴ(本サンゴ)>より
→p161「~宝石になる八方サンゴは~」に、採取に関する以下のような記述あるが、大きさに関しては、なし
「採取には、サンゴ網と呼ばれる重りのついた網によって海底からひろいあげる。」
⑨『世界大百科事典 改訂新版 11 サ-サン』 平凡社 2007 【s25296591 R031】 p473-474
→「サンゴ」の項:「宝飾としての利用」の項目あるが、回答へつながる記述なし
⑩『サンゴ礁の世界 新装版』 白井祥平/著 あかね書房 2005 【s26465377 J483】 p45
→かざりものになるサンゴと、サンゴ礁のサンゴは違うとの記述はあるが、回答へつながる記述なし
■インターネット検索エンジンGoogleにて以下のキーワードで検索
<キーワード> “宝石サンゴ 採取”
⑪「宝石珊瑚保護育成協議会」 http://www.j-coral.com/index.htm (H23.6.3最終確認)
「珊瑚について」→「採取方法」の項目:「潜水艇」と「珊瑚網」を使う2種類の方法あり
・「潜水艇」による採取
「宝石珊瑚の種類・形状・品質などを目視で確認し(目で見て)、一定のサイズに成長した原木や
倒壊した原木をマニピュレータで慎重に採取します(手で取る)。」とあるが、大きさに関する記述なし
・「珊瑚網」による採取
「船から伸ばした『引き網』の先端の錘(おもり)や桁(けた)に装着した帯状の網で
枯れ木や倒木を引っ掛け、船へ引き上げます」とあるが、こちらも大きさに関する記述なし
その他、珊瑚船の操業に関して、「『高知県漁業調整規則』によって県の許可が必要であり」との記述があり、
サンゴ採取に関する規則がある事がわかった
■再度、インターネット検索エンジンGoogleにて以下のキーワードで検索
<キーワード> “漁業調整規則 宝石サンゴ”
⑫野生生物の取引を監視・調査するNGO 「TRAFFIC(トラフィック)」 http://www.trafficj.org/ (H23.6.3最終確認)
ホームページの「出版物」の中に、
「日本における宝石さんごの国際取引と資源管理」(PDFファイル)あり
http://www.trafficj.org/publication/tj_wildlifetrade-2010-j6.pdf (H23.6.3最終確認)
上記の資料によると、
「日本のさんご漁業は、漁業法および「水産資源保護法」に基づき、都道府県漁業調整規則と
海区漁業調整委員会指示によって規制されている。」 との記述あり。
また、宝石サンゴの主要な生産地が、高知県・長崎県・鹿児島県・沖縄県である事も資料より分かった。
■これにより、インターネット検索エンジンGoogleにて主要生産地の漁業調整規則を検索した
<キーワード> “漁業調整規則 (各主要生産県)”
⑬「高知県漁業調整規則」 (H23.12.18改正)
http://web2.pref.kochi.jp/~seisakuhousei/reiki/act/frame/frame110000995.htm (H23.6.3最終確認)
→「第36条 体長等の制限」あるが、サンゴの規制なし
⑭「長崎県漁業調整規則」 (H20.7.15改正)
http://www.n-suisan.jp/yumetobi/sigen/titujyo/choseikisokuzenbun.pdf (H23.6.3最終確認)
→「第36条 体長等の制限」あるが、サンゴの規制なし
⑮「鹿児島県漁業調整規則」 (H20.4.1改正)
http://www3.pref.kagoshima.jp/reiki_int/reiki_honbun/aq70106871.html (H23.6.3最終確認)
→「第36条 体長等の制限」あるが、サンゴの規制なし
⑯「沖縄県漁業調整規則」 (H20.3.29改正)
http://www.pref.okinawa.jp/reiki/34790210014300000000/42090210003600000000/frm_inyo_prag54.html (H23.6.3最終確認)
→「第34条 体長等の制限」あるが、サンゴの規制なし
■神奈川県立図書館の県内横断検索にて検索 <キーワード>“珊瑚(さんご)”
以下の資料を取寄せ、大きさに関する記述を確認した。
⑰『珊瑚の文化誌』 岩崎望/編著 東海大学出版会 2008 分類664.7 p25
「ワシントン条約と資源管理」に、下記のように取り決めはない旨の記述あり
「一方、日本では自治体毎に操業期間や海域が定められているが、
漁獲量や漁獲可能な群体の大きさについての取り決めはない(水産庁振興部沿岸課、1982)。」
★以上の結果から、日本のサンゴ採取に関する大きさの規制は見当たらなかった。
※【 】内は自館の資料コードと請求記号
- 事前調査事項
- NDC
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- 無脊椎動物 (483 9版)
- 漁労.漁業各論 (664 9版)
- 参考資料
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- 『珊瑚の文化誌』 岩崎 望/編著 東海大学出版会 2008
- キーワード
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- サンゴ
- 宝石サンゴ
- 珊瑚
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000089574