レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月26日
- 登録日時
- 2016/09/07 16:58
- 更新日時
- 2020/04/15 10:31
- 管理番号
- 16-03
- 質問
-
解決
Web上で「二十二社註式」の画像が公開されているが、群書類従所収のものとは内容が異なる。資料の来歴が知りたい。
画像には、所蔵者として「名古屋大学附属図書館(神宮皇学館文庫)」と書かれており、神宮皇学館文庫の目録を確認したが載っていなかった。
- 回答
-
林羅山『本朝神社考』より抜粋した資料のため、そちらの利用をお勧めした。
- 回答プロセス
-
1.インターネットで、利用者が見たという画像を確認
国文学研究資料館の電子資料館で公開している資料と判明。ただし、詳細な書誌情報はなかった。
2.辞典類で「二十二社註式」について確認
『神道史大辞典』によれば、吉田家の神社研究所の一つで、二十二社とは畿内に散在する二十二の神社の総称。また、群書類従所収の「二十二社註式」も確認したが、確かに画像の資料とは内容が異なる。
3.名古屋大学附属図書館のサイトを確認
名古屋大学附属図書館「貴重書・コレクション」のページで神宮皇学館文庫の項を確認、そこで紹介されていた名大システム 古典籍内容記述的データベースで「二十二社註式」を検索。
内容欄に、「群書類従所収の『二十二社註式』とは別内容。林羅山著『本朝神社考』より伊勢・北野・春日・三輪・賀茂等の記事を抄出したもの。」との記載があった。
また、名古屋大学附属図書館OPACで「二十二社註式」を検索したところ、以下のような情報があった。
形態
1冊 ; 28.1×19.4cm (大)
注記
・写本
・書題簽 (後補) : 左肩無辺「二十二社註式」
・無辺無界10行, 小字双行
・印記 「神宮皇學館大學圖書之印」
・内容 林羅山著『本朝神社考』より「伊勢」, 「北野」, 「春日」, 「三輪」, 「賀茂」等の記事を抄出したもの
→ 特徴が一致しているため、この書誌は画像の「二十二社註式」のものと思われ、
林羅山の『本朝神社考』より抜粋したものと判明。
『神道史大辞典』によれば、『本朝神社考』は寛永末年の成立とのこと。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 神道 (17 9版)
- 日本史 (21 9版)
- 参考資料
-
- 薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』(吉川弘文館 2004年) , ISBN 4642013407
-
「二十二社註式」『群書類従』(Web版群書類従 群書類従 第2輯 神祇部, ネットアドバンス 2014年)
https://japanknowledge.com/lib/display/?lid=91011V020215 (2020年3月27日最終確認)
- キーワード
-
- 神道
- 二十二社
- 二十二社註式
- 林羅山
- 本朝神社考
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 教員 社会人
- 登録番号
- 1000196689