レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年09月20日
- 登録日時
- 2019/09/20 18:46
- 更新日時
- 2019/11/14 10:12
- 提供館
- 京都市図書館 (2210023)
- 管理番号
- 右中ー郷土ー130
- 質問
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久多の花笠踊について知りたい。
- 回答
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“久多の花笠踊”とは,京都市左京区久多で毎年8月24日の夜に行われる灯籠踊のことです。
花笠を手に持ち,太鼓に合わせて歌い踊るもので,室町末期ごろに流行した“風流踊(ふりゅうおどり)”の面影を残しています。【資料1・2】
踊りの主役となる“花笠”は,四角の行灯に六角の台を組み合わせたものに布をたらし,精巧な造花で飾り立て,装いをこらした灯籠です。【資料4~7】
今では成人の踊り手が手に持って踊りますが,古来は少年たちが頭にのせて踊ったことから現在も花笠と呼ばれています。【資料6・7】
夜になると,地域ごとに定められた“花宿”から花笠を持った人々が出発し,上の宮神社に集まります。
“神殿(こうどの)”と呼ばれる者が花笠を受け取り,社殿に供えた後,人々に戻します。“より棒”と呼ばれる者が互いに棒を打ち合った後,二組に分かれて花笠を持って踊ります。
次に大川神社に移動して踊り,志古淵(しこぶち)神社へ向かいます。志古淵神社の境内では櫓が組まれ,一行が到着すると上の宮神社と同様に儀式を行い,花笠踊が始まります。【資料1・6・7】【ウェブサイト1】
平成9年(1997)には国の重要無形文化財に指定されています。【資料3】【ウェブサイト1】
- 回答プロセス
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●“久多+花笠踊”で京都市図書館所蔵資料を検索・・・【資料1~3】
●京都の祭りについての郷土資料を確認・・・【資料4】
●京都関係の事典を確認・・・【資料5】
●民俗芸能関連の資料を確認・・・【資料6・7】
●【資料3・4】の記述により,国指定文化財等データベースを確認・・・【ウェブサイト1】
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 9版)
- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『伝統芸能日本の祭り 秋号』(地域伝統芸能活用センター/[編] 地域伝統芸能活用センター 2015)p3“久多の花笠踊”
- 【資料2】『京都・久多 女性がつづる山里の暮らし』(久多木の実会/編 ナカニシヤ出版 1993)p78~79“久多の花笠踊り”
- 【資料3】『民俗文化の伝播と変容』(植木 行宣/編,樋口 昭/編 岩田書院 2017)p549~586“久多の花笠踊を振り返る”
- 【資料4】『京都暮らしの大百科』(梅原 猛/監修,森谷 尅久/監修,市田 ひろみ/監修 淡交社 2002)p267~268“久多花笠踊”
- 【資料5】『京都大事典』(佐和 隆研/[ほか]編集 淡交社 1984)p750“花笠踊”
- 【資料6】『京都の民俗芸能』(京都府教育委員会/編 大文字書林 1975)p15~21“久多の花笠踊”
- 【資料7】『民俗芸能探訪ガイドブック』(星野 紘/編,宮田 繁幸/編,久保田 裕道/編,城井 智子/編,全日本郷土芸能協会/編 国書刊行会 2013)p212~213“久多の花笠踊り”
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【ウェブサイト1】国指定文化財等データベース 重要無形民俗文化財“久多の花笠踊”
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails.asp(令和元年9月19日確認)
- キーワード
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- 花笠踊
- 久多
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000261613