レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年04月10日
- 登録日時
- 2018/09/26 23:44
- 更新日時
- 2018/11/26 17:15
- 管理番号
- 埼久-2018-046
- 質問
-
未解決
藤原家隆の歌集『壬二集』1897番の歌「梶を絶え 浦こぐ舟の 山本に また海渡るさを 鹿の声」の解説が見たい。
- 回答
-
1897番の歌の解説が書かれている資料は見当たらなかった。通釈等が記述されている資料があったので、下記資料を紹介した。
『和歌文学大系 62 玉吟集』(久保田淳監修 明治書院 2018)
凡例によると、底本は「国立歴史民俗博物館蔵.高松宮家旧蔵鎌倉時代書写列帖装写本五帖」として、すべての和歌に『新編国家大観 第三巻 私家集編1 歌集』所収「任二集」の歌番号が付されている。
p226 1897番「梶(かぢ)を絶(た)え浦(うら)こぐ舟(ふね)の山本(もと)にまた海(うみ)渡(わた)るさを鹿(しか)の声(こえ)」
通釈または大意、本歌の記述あり。
『校註国歌大系 第11巻 六家集』(講談社 1976)
底本は元禄三年版六家集とあり。
p860「楫をたえ浦こぐ船の山颪に又うみ渡るさをじかの聲」
「うみ渡る 「海」に「倦み」とかけた」という記述あり。
- 回答プロセス
-
1 インターネットで『壬ニ集』を調べる。
《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈壬ニ集〉で検索する。
《コトバンク》(https://kotobank.jp/word/%E5%A3%AC%E4%BA%8C%E9%9B%86-139259 (株)朝日新聞社及び(株)VOYAGE GROUP)に『壬ニ集』が別名『玉吟集』であることと、「六家集」の1つであることが解る。
2 自館資料を確認する。
(1)自館目録を〈壬二集〉で検索する。
『藤原俊成(Fujiwara-Shunzei)全歌集』(藤原俊成著 松野陽一編 笠間書院 2007)
該当歌の記載なし。
『続国歌大観〔1〕 歌集』(松下大三郎編纂 角川書店 1973)
海邉鹿
九六 楫をたえ浦こぐ船の山颪に又うみ渡るさをじかの馨
『校註国歌大系 第11巻 六家集』(回答資料)
(2)自館目録を〈玉吟集〉で検索する。
『和歌文学大系 62 玉吟集』(回答資料)
(3)自館目録を〈藤原家隆〉で検索する。
『藤原家隆の研究 研究叢書 200』(松井律子著 大阪 和泉書院 1997)
初句索引に「かち」「かぢ」「かじ」から始まる句なし。
(4)参考図書NDC分類〈911〉を確認する。
『私家集大成 第3巻 中世』(和歌史研究会編 明治書院 1974)に該当する和歌の解説が載っているか確認する。
p725 歌番号1549に該当和歌があるが、解説は無し。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2018年4月10日。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 和歌
- 歌集
- 藤原家隆(フジワラ イエタカ)
- 壬二集
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000242962