1 “蘇則”をキーワードにインターネット検索した。
ウィキペディアの項目「蘇則」がヒットした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%98%87%E5%89%87 (2016.1.11最終確認)
その項目に、漢文の内容の記述有り。
この情報より、諫言した相手が魏の文帝(曹丕(そうひ)/魏の武帝・曹操の息子)であることが判明した。
また、該当の記述は『正史三国志 魏志(魏書)』(陳寿/著)の文帝の箇所にあることも判った。
2 1の情報を基に、“正史三国志”をキーワードに自館OPACなどを用いて検索した。
①『正史三国志英傑伝』1~4巻蔵書あり。
そのうち『正史三国志英傑伝 1 魏書(上)』 陳寿/著 徳間書店 1994 【s11343662 222.043】
のp129‐155に「曹丕」の項目があるが、諫言についての記述は見当たらなかった。
②筑摩書房から文庫版で『正史三国志』が出版されていることが判明した。
そのうち1‐4巻が魏書にあたる。神奈川県立図書館OPACにて他市町村にあることを確認した。
→後述の3の資料の文庫版であることがわかった。文庫版では、第3巻に「蘇則伝」が所収されている。
*2016年現在、文庫版(全8巻)は相模大野図書館に蔵書あり。第3巻【s31627128 B222.043】
③『完訳 三国志』全8巻 小川環樹・金田純一郎/訳 岩波書店
いわゆる『三国演義』で知られている資料である。
このうち、曹丕が魏の文帝であった時代は、第6‐7巻にあたる。
第6巻 1999 【s06774962 B923】
第7巻 1999 【s06774970 B923】
いずれも、諫言に関する記述は見当たらず。
3 “蘇則”をキーワードに、国立国会図書館サーチで検索した。
『世界古典文学全集 24A 三国志 1』がヒットした。
目次に「蘇則伝」あり。
この情報を基に、自館OPACで『世界古典文学全集』をキーワードに検索したところ、所蔵が確認できた。
『世界古典文学全集 24A 三国志 1』 筑摩書房 1977 【s06929194 908】
p469‐「蘇則伝」の項目あり。その中のp471下段13行目からの記述が探している内容であることが判明した。
なお、前述の2-②の文庫版では、第3巻p156‐「蘇則伝」があり、探している内容はp161の7行目からになる。
4 「正史三国志」の読み下しについては、様々な方法で調べてみたが、全文読み下してまとめた本についての情報は見つけることが出来なかった。
レファ協に公開した後、国立国会図書館レファレンス協同データベース事業サポーター(寺尾様)から情報提供のコメントがついたため、下記の通り事例に反映させた。
下記文献に訓点文があり。国立国会図書館所蔵あり。
三国志 1 陳寿 撰述 ; 裴松之 集注 ; 陳仁錫 評閲 古典研究会 : 汲古書院, 1972
(和刻本正史)
http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/book/1334359.html 魏書 16 蘇則
p353-354
漢籍電子文獻資料庫(新漢籍全文)で検索する(原文のみ)。
『三國志』の下記の箇所がありました。
新漢籍全文
http://hanchi.ihp.sinica.edu.tw/ihp/hanji.htm (2017.8.24最終確認)
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三國志/ 魏書 凡三十卷/ 卷十六 魏書十六 任蘇杜鄭倉傳第十六/ 蘇則(P490)..[底本:宋紹興本]
段510 ...,後則從行獵,槎桎拔,失鹿,帝大怒,踞胡牀拔刀,悉收督吏,將斬之。則稽首曰:「臣聞古之聖王不以禽獸害人,今陛下方隆唐堯之化,而以獵戲多殺羣吏,愚臣以為不可。敢以死請!」帝曰:「卿,直臣也。」遂皆赦之。... 493頁
中國哲學書電子化計劃で検索する(原文のみ)。
『三國志』『群書治要』『藝文類聚』『太平御覧』に関連する箇所があり。
中國哲學書電子化計劃
http://ctext.org/zh/ http://ctext.org/post-han/zh?searchu=%E5%A4%B1%E9%B9%BF (2017.8.24最終確認)
《三國志》
《魏書十六》
《蘇則傳》
後則從行獵,槎桎拔,失鹿,帝大怒,踞胡牀拔刀,悉收督吏,將斬之。則稽首曰:「臣聞古之聖王不以禽獸害人,今陛下方隆唐堯之化,而以獵戲多殺羣吏,愚臣以為不可。敢以死請!」帝曰:「卿,直臣也。」遂皆赦之。
注:【 】は自館の資料コードと請求記号