レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年11月30日
- 登録日時
- 2009/12/02 11:09
- 更新日時
- 2009/12/02 11:16
- 管理番号
- 福若-2009-1027-2
- 質問
-
未解決
「バイ貝」の漢字での表記を知りたい。「梅貝」と表記されることがある、と聞いた。
- 回答
-
「バイ」の表記として、各種辞典より「螺,貝,(表記不可能:虫扁に貝),(表記不可能:「海」+1文字)・・・『日本国語大辞典』第2版第10巻p914
を参照」の漢字表記が確認できた。
また、「梅貝」の漢字表記については、文献資料では確認できないが、Web上の商店等のサイトで、数多く確認することができる。
但し、「梅」の字をあてる由来については不明。
- 回答プロセス
-
*古くは「バイ」=「貝」の意味があった。「バイ」のみで「バイ貝」のことを指すこともある。(①②の資料より)
① 484(貝類)の書架をあたる。
→ 図鑑・事典類を中心に調べるが、いずれも生物・生態学的な記載中心。名称表記に関する記述はほとんど見当たらない。
下の資料に、関連記載少しあり。
・『図説 魚と貝の大事典』魚類文化研究会編 柏書房 1997 (487.5/キヨル) p302
:「バイ(貝)」の項目あり。和名由来として、『字鏡集』に「螺ガイ」の漢字表記のこと記載あり。
② 国語辞典等をあたる。以下の漢字表記が確認できる。
・『日本国語大辞典』第2版 小学館 2001 (813.1/ニ) 第10巻 p914
:「ばい」の項目あり。「貝,(表記不可能:虫扁に貝),(表記不可能:「海」+1文字)・・・上資料参照」の漢字表記あり。
・『大辞典』平凡社 1994[1936の複製] (813.1/タ) 第20巻 p339
:「バイ」の項目あり。「螺」の漢字表記あり。
・『逆引き広辞苑』岩波書店 1992 (813.1/コ) p19
:「~貝」の項目あり。「バイ貝」は記載なし。
③ 本館から『日本貝類方言集』川名興編 未来社 1988を取寄せる。
→ 各県別の各種貝の方言集となっているが、カナ表記で、漢字表記はされていない。
以下は、「梅貝」の表記についての調査
④ 漢和辞典等で「梅」の字をあたる。
→ 『大漢和辞典』『広漢和辞典』等で調べるが、「梅貝」は出てこない。
⑤ 梅に関する資料をあたる。
→ ・『梅の文化誌』梅花女子大学日本文学科編 和泉書院2001 (479.7/ハイカ)
:梅に関する語彙等が記載されているが、「梅貝」は出てこない。
⑥ Googleで「梅貝」で検索
→「梅貝」で検索すると、海産物を扱っている商店のサイト等で、「バイ貝」を「梅貝」と表記しているものが多数ヒット。
特に北陸・日本海沿岸で、この表記が多いことが、見てとれる。但し、表記についての由来等が記載されているものは確認できない。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 軟体動物.貝類学 (484 8版)
- 辞典 (813 8版)
- 参考資料
- キーワード
-
- バイ貝(梅貝)
- 照会先
-
- 福井県立図書館
- 寄与者
- 備考
- 「梅」の字をあてる由来について、情報がありましたら、ご連絡ください。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000060471