レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/07/20
- 登録日時
- 2008/04/04 02:11
- 更新日時
- 2008/04/08 13:13
- 管理番号
- 埼久-2007-048
- 質問
-
未解決
常用漢字「塚」の字体を決めた経緯について知りたい。〈、〉が抜けた経緯、説明文があるか。
- 回答
-
常用漢字を決める際の経緯で、「塚」の文字について固有に説明した資料は見あたらなかった。
『現行国語表記の基準 第6次改訂』(国語研究会 ぎょうせい 2001)の常用漢字表には「塚」が記載され〈、〉の入っている字体は丸括弧に入れられている。「常用漢字表」の「表の見方使い方」によると、見出しの字体は「便宜上、明朝体活字のうちの一種を用いて現代の通用字体を示した」と説明され、括弧入りの字体は「明治以来行われてきた活字の字体とのつながりを示すために添えた」「いわゆる康煕字典体の活字」だと説明されている。
以上の内容と、「常用漢字表」の字体の考え方について質疑が取り上げられている『国語審議会報告書 13』(文化庁 ぎょうせい 1979)を参考資料として紹介した。
- 回答プロセス
-
自館目録により〈漢字〉〈表記〉関連の『新しい国語表記ハンドブック 第4版』『常用漢字のすべて』『現代日本語講座 6 文字・表記』『明治以降の漢字政策』等の資料を調査するが、該当する情報なし。
『現代新聞の漢字』は昭和41年の新聞を対象として行われた語彙調査の報告書で、p39とp88の表に使用率の高い当用漢字外漢字として「塚」の字が掲載されているが、語彙調査の対象とはなっていない。
『現行国語表記の基準 第6次改訂』の常用漢字表には「塚」が記載され、「常用漢字表」の「表の見方使い方」によると、見出しの字体は「現代の通用字体」との説明あり。
国語審議会の報告書を調査すると『国語審議会報告書 13』p249-283に第108回総会の議事録に字体の取り扱いについての質疑が取り上げられている。
- 事前調査事項
-
「字統」(白川静 平凡社)「現行の国語表記の基準」(ぎょうせい 2001)
- NDC
-
- 音声.音韻.文字 (811 9版)
- 日本語 (810 9版)
- 参考資料
-
- 『現行の国語表記の基準 第6次改訂』(国語研究会 ぎょうせい 2001)
-
『国語審議会報告書 13』(文化庁編 ぎょうせい 1979)
- キーワード
-
- 漢字
- 常用漢字
- 国語政策
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000043388