レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/12/22
- 登録日時
- 2021/01/19 00:30
- 更新日時
- 2021/08/25 09:13
- 管理番号
- 牛久-1730
- 質問
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解決
英語の「slave」とラテン語の「servus」について、以前辞書で調べたら奴隷という意味であったが、語源の説明でもよいので、それ以外の意味はないか。
- 回答
-
英語の「slave」、ラテン語の「servus」ともに、奴隷の意味。
次の資料の語源説明の中に、slaveはスラヴ民族(Slav、Slavic)を指し、彼らの言語で「栄光」を意味する言葉との記述があったことを紹介。
・『シップリー英語語源辞典』(ジョーゼフ T.シップリー/大修館書店/2009.10)…p287
- 回答プロセス
-
1. 事前調査事項より、2冊の資料を確認。
(1)『英語語源辞典』(寺沢芳雄[ほか]編集/研究社/1997.6)
…p1291「Slav」の項に「スラブ民族[人]」とあり。
…p1291「slave」の項に「奴隷」とあり。「Slav→slaveの意味の変化は、ビザンチン時代に多数のスラブ人が奴隷とされていたことによる」との記述あり。
(2)『古典ラテン語辞典 改訂増補版』(國原吉之助/大学書林/2016.12)
…p724「servus」の項に「奴隷」とあり。
2. 請求記号「83-」「89-」の棚をブラウジング。
(3)『オックスフォード英単語由来大辞典』(グリニス・チャントレル編/柊風舎/2015.12)
…p864「slave」の項に次のような記述あり。
→奴隷。奴隷のようにあくせく働く。
→古フランス語esclaveの短縮形。
→中世ラテン語sclava(女性形)スラブの(捕虜)に相当する。
(4)『シップリー英語語源辞典』(ジョーゼフ T.シップリー/大修館書店/2009.10)
…p573「slave」の項に「奴隷。あくせく働く人→free」との記述あり。
…p287-288「free」の項に「slave(奴隷)」について次のような記述あり。
→フランス語ではesclave、後期ラテン語Sclavusが語源。
→中央ヨーロッパのスラヴ民族(Slav、Slavic)を指し、彼らの言語で「栄光」を意味する言葉であった。しかし、この民族は征服され、ローマ人ばかりでなくフランク人(Franks)も彼らを奴隷として入手した。
→(1)~(4)ともに、奴隷、あくせく働く人と言う意味であった。
(4)の語源の意味に、「slave」について、スラヴ民族の言語の意味があったことを紹介。コピーを取り終了。
- 事前調査事項
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次の資料に「奴隷」とあり。
(1)『英語語源辞典』(寺沢芳雄[ほか]編集/研究社/1997.6)
(2)『古典ラテン語辞典 改訂増補版』(國原吉之助/大学書林/2016.12)
- NDC
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- 語源.意味[語義] (832 10版)
- ラテン語 (892 10版)
- 参考資料
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- B10596863 シップリー英語語源辞典 ジョーゼフ T.シップリー/著 大修館書店 2009.10 832.033 978-4-469-04174-3
- 英語語源辞典 寺沢芳雄/[ほか]編集 研究社 1997.6 832.033 9784767431031
- 古典ラテン語辞典 國原吉之助/著 大学書林 2016.12 892.3 978-4-475-00169-4
- オックスフォード英単語由来大辞典 グリニス・チャントレル/編 柊風舎 2015.12 832.033 978-4-86498-000-5
- キーワード
-
- slave
- servus
- 奴隷
- 語源
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292644