レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/07/03
- 登録日時
- 2017/04/27 00:30
- 更新日時
- 2017/04/28 10:15
- 管理番号
- 所沢本-2017-002
- 質問
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解決
「神」の古い字体は「神」だが、当用漢字表の改正前(1949年改正)の文献に、「神」の表記があるのはなぜか。
- 回答
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以下の資料に記載があります。
〇『部首ときあかし辞典』円満字二郎/著 研究社 2013年
〇『書体辞典漢字』野ばら社編集部/企画編集 野ばら社 2012年
- 回答プロセス
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所蔵資料の内容を確認
1 所蔵資料の内容を確認
〇『部首ときあかし辞典』
P35~37 「ネ」しめすへん、ねへんの項に「部首≪示≫が、漢字の左側、「へん」と呼ばれる位置に置かれた際に、少し崩して書かれた形。以前は、正式ではない場面でだけ使われる書き方だったが、現在では、日常的によく用いられる漢字については、≪ネ≫を書く方が標準となっている。」と記述あり。
P37~38 「示」しめす、しめすへんの項「前略「しめすへん」については、古くから正式ではない場面では形を少し崩して≪ネ≫と書く習慣があった(後略)」と記述あり。
〇『書体辞典漢字』
p529「神」に、中国の古い時代の書家の字体「神」が掲載されている。書道では楷書では≪ネ≫で書くことが習慣化している。
2 質問の1949年改正についての後日調査
朝日新聞データベース「聞蔵Ⅱ」を検索
1946年11月7日朝日新聞東京版朝刊2P
「使える漢字を千八百五十字に制限」の記事中に「(前略)当用漢字千八百五十字として生まれかわり五日の国語審議会総会で正式に決まった(攻略)」とあり、常用漢字表中に「神」の字あり。
官報データベース検索
昭和24年4月28日 官報号外
昭和24年4月28日 内閣告示 第一号
当用漢字字体表に「神」の字あり。
昭和24(1949)年が当用漢字表の改製の年。
- 事前調査事項
- NDC
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- 書.書道 (728 9版)
- 音声.音韻.文字 (821 9版)
- 参考資料
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- 部首ときあかし辞典 円満字二郎/著 研究社 2013.5 821.2 978-4-7674-3475-9
- 書体字典 漢字 野ばら社編集部/企画編集 野ばら社 2012.12 728.4 978-4-88986-270-6
- キーワード
-
- 神
- 神
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000215386