レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/08/31
- 登録日時
- 2022/10/01 00:30
- 更新日時
- 2022/10/01 00:30
- 管理番号
- 6001057877
- 質問
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解決
「陶芸」という言葉が造語だと聞いた。
いつ頃から使われている言葉か知りたい。
小学館から出ている『日本国語大辞典』には初出の記載がなかった。
- 回答
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陶磁器を用いた芸術活動という考え方は明治期以降に成立し、「陶芸」という言葉は1932年には使われていたようです。
以下の資料では成立した時期について、明治以降に芸術が発展するとともに「陶芸」も成立したとしています。
・『角川日本陶磁大辞典』(矢部良明/編集代表 角川書店 2002.8)
p.961「陶芸 とうげい」
「陶芸の基本概念は、明治以降に「芸術」意識がはっきり認識されて成立したものと考えられる」
・『日本大百科全書 16 て‐とく』(小学館 1987.7)
p.655-666「陶芸 とうげい」
「大正時代になると、芸術活動としての陶芸制作が楠部弥弌(一八九七-一九八四)を中心とする赤土社のメンバーで企図され、また河井寛次郎(一八九〇-一九六六)、浜田庄司(一八九四-一九七八)らは民芸の旗印を掲げて新様式を樹立した」(p.660)
次の資料では「陶芸」の初出を1932(昭和7)年に河村蜻山が主宰して創設した「日本陶芸協会」としています。
・『原色陶器大辞典』(加藤唐九郎/編 淡交社 1979)
p.671「とうげい(陶芸)」
「この語源は古くはない。おそらく一九三二年(昭和七)、当時京都在住の河村蜻山が主宰して創設した「日本陶芸協会」を初見とする。」
[事例作成日:2022年8月31日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 陶磁工芸 (751 10版)
- 参考資料
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- 角川日本陶磁大辞典 矢部/良明∥編集代表 角川書店 2002.8 (961)
- 日本大百科全書 16 小学館 1987.7 (660)
- 原色陶器大辞典 加藤/唐九郎∥編 淡交社 1979 (671)
- キーワード
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- 陶芸(トウゲイ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000321953