レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/03/23
- 登録日時
- 2018/12/05 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:39
- 管理番号
- M18032315390393
- 質問
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手裏剣術の白井流流祖・白井亨義謙(1783~1843)は、岡山藩士であるというのは本当か。
- 回答
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資料①『図説日本武道辞典』によると、白井流は「白井亨義謙を祖とする手棒・鎖鎌・手裏剣術である。」とある。
資料②『図説剣技・剣術 2』、資料③『手裏剣術』には、白井流で使う手裏剣の写真などもあるが詳しい記述はなし。
資料④『完本日本武芸小伝』によると、白井亨義謙は備前岡山藩士で、23歳の時に京・大坂・中国筋を武者修行し、故郷の岡山に道場を開いたとある。
資料⑤「『天真伝白井流兵法遣方』における白井亨の履歴について」には、白井亨の弟子である富山藩士・吉田奥丞有恒が弘化3年(1846)に著した『天真伝白井流兵法遣方』(富山県立図書館所蔵)の記述から、「彼を岡山藩士とすることにはかなり無理があると言わなくてはならない」とあった。
資料⑥『神技の系譜』でも、上記資料⑤と同じ『天真伝白井流兵法遣方』を参照して「岡山とは縁が深かったが、実は一度も岡山藩士にはなっていなかったことが判明している。」との記述がある。
実際に資料⑦『天真伝白井流兵法遣方』を確認しても、白井亨は江戸の町人大野某の子であり、岡山藩に300石で召し抱えの話も断っていることがわかる。
資料⑧『池田家文庫マイクロ版史料目録4 藩士4』でも白井姓の岡山藩士は確認できず、享保20年(1735)までの「除帳」に白井姓が1家あるが、年代から白井亨との関連性は低いと考えられる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 武術 (789 9版)
- 参考資料
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資料① 笹間良彦『図説日本武道辞典』 柏書房,2003,765p.参照はp.389.
資料② 牧秀彦『図説剣技・剣術 2』 新紀元社,2001,278p.参照はp.196-198.
資料③ 染谷親俊『手裏剣術』 愛隆堂,2001,238p.参照はp.22-23.
資料④ 綿谷雪『完本日本武芸小伝』 国書刊行会,2011,430p.参照はp.400.
資料⑤ 和田哲也「『天真伝白井流兵法遣方』における白井亨の履歴について」『武道学研究』44(1),日本武道学会,2011,参照はp.25-36.
資料⑥ 甲野善紀『神技の系譜』 日貿出版社,2015,383p.参照はp.203-314.
資料⑦ 吉田有恒『天真伝白井流兵法遣方』 弘化3年(1846) 富山県立図書館所蔵.(http://www.lib.pref.toyama.jp/gallery/collection/)
資料⑧ 岡山大学附属図書館『池田家文庫マイクロ版史料目録4 藩士4』 丸善,1993,447p.参照はp.64.
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資料① 笹間良彦『図説日本武道辞典』 柏書房,2003,765p.参照はp.389.
- キーワード
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- 白井流
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2018032315302890393
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000247140