レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2020/05/13 16:02
- 更新日時
- 2021/10/09 11:53
- 管理番号
- 中央-般-2020-0008
- 質問
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解決
将棋の「王(おう)将」はなぜ「玉(ぎょく)将」と書くのか
- 回答
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将棋の「王将」と「玉将」の由来と意味について記述のあるものが見つかりました。
- 回答プロセス
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1.書棚の以下の資料を確認しました。
①『大辞林』松松 明/編 三省堂 2006年
p.307 「王将」
「…一方の王将を玉将(ぎょくしょう)ともいい、普通、先手または負け下位の者がもつ。王。」
2.自館所蔵資料を「将棋」「歴史」のキーワードで検索したところ、以下の資料が見つかりました。
②『将棋ガイドブック』日本将棋連盟開発課/編 日本将棋連盟 2003年
p.28 「駒の名称とその働き方」
「将棋の各駒の名称は宝物より取ったものが多く、元々は玉将(ぎょく=宝石)だったが現在は王将と玉将とが併用される例が多い」
③『遊びの語源と博物誌』 小林 祥次郎/著 勉誠出版 2015年
p.161~162 「王将」「玉将」の由来について
「今は王将は、一方は『王将』もう一方は『玉将』となっている。しかし『二中歴』では『玉将』としか書いてない。旧興福寺境内出土の駒でも『玉将』だ。」等の記述がありました。
④『将棋の歴史』 増川 宏一/著 平凡社 2013年
p.46~48「三、王将でなく玉将である。」という記述がありました。
⑤『将棋文化史』 山本 亨介/著 光風社書店 1973年
p.17 「『日本風土記』によると、一方を“玉将”、一方を“王将”とすることも、このころには決っていた。」という記述がありました。
p.22 王将を大将と呼んだ経緯について、「もっとも王将を大将と呼ぶことは必ずしも秀吉の発案でなく、ある時期には上方で行われていたようである。」という記述がありました。
- 事前調査事項
- NDC
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- 将棋 (796 9版)
- 語源.意味[語義] (812 9版)
- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
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松村明編 , 松村, 明 , 三省堂編修所. 大辞林 第3版. 三省堂, 2006.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I008489778-00 , ISBN 9784385139050 -
日本将棋連盟開発課 編 , 日本将棋連盟. 将棋ガイドブック : 日本将棋連盟公式. 日本将棋連盟, 2003.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007398764-00 , ISBN 4819700804 -
小林祥次郎 著 , 小林, 祥次郎, 1938-. 遊びの語源と博物誌. 勉誠出版, 2015.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026680491-00 , ISBN 9784585280217 -
増川宏一 著 , 増川, 宏一, 1930-. 将棋の歴史. 平凡社, 2013. (平凡社新書 ; 670)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024237797-00 , ISBN 9784582856705 -
永松憲一 著 , 永松, 憲一. 将棋の駒はなぜ五角形なのか : 西遊記で解く将棋の謎. 新風舎, 2003.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000004078420-00 , ISBN 479742365X -
山本亨介 著 , 山本, 亨介, 1923-1995. 将棋文化史 増補改訂. 光風社書店, 1973.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001278637-00
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松村明編 , 松村, 明 , 三省堂編修所. 大辞林 第3版. 三省堂, 2006.
- キーワード
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- 将棋
- 王将
- 玉将
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000282092