レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/10/28
- 登録日時
- 2022/10/28 17:21
- 更新日時
- 2023/01/25 15:25
- 提供館
- 京都市図書館 (2210023)
- 管理番号
- 右中-郷土-158
- 質問
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解決
京都の刀工「近江守久道」について知りたい。
- 回答
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近江守久道(おうみのかみ ひさみち・きゅうどう)は、江戸中期の京都にあらわれ約200年の間、7代続いた刀工の名です。
初代久道は江州野洲郡野村(現在の滋賀県近江八幡市)の出身で、本名を掘太郎兵衛といい、京都の刀鍛冶であった伊賀守金道(いがのかみ きんみち・かねみち)の門人となり、寛文2年(1662)近江守を名のることを許されました。
二代久道は、金道の子が初代久道の養子となり、初代との合作を多く残しました。
二代久道の次男が三代久道となり、技術を認められ、江戸によばれて作刀を行ないました。【資料1~7、9】
西洞院竹屋町下ル毘沙門町(現在の京都市中京区)に居を構え、初代は京五鍛冶の一つに数えられています。【資料10~12】
四代久道は伊予(現在の愛媛県)に移り、吉田藩に刀工として仕えました。その後、作刀は七代久道までみられますが、京都に戻ることはありませんでした。【資料8】
- 回答プロセス
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●キーワード“刀工”、“刀剣”で当館所蔵資料を検索する。【資料1】~【資料9】
●キーワード“近江守久道”で『新修京都叢書 第24巻』(索引巻)にあたる。【資料10、11】
●キーワード“近江守久道”でオンラインデータベースを検索する。JapanKnowledge Libにて『人倫訓蒙図彙』東洋文庫の資料がヒットするが、当館に所蔵なし。キーワード“人倫訓蒙図彙”で当館所蔵資料を検索する。【資料12】
- 事前調査事項
- NDC
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- 金工芸 (756 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『京都の刀剣』(福永 酔剣/著 刀苑社 1976)p183-199“近江守久道系”
- 【資料2】『日本刀工刀銘大鑑』(飯田 一雄/著 淡交社 2016)p561-564“久道【ひさみち・きゅうどう】”
- 【資料3】『刀工大鑑 決定版』(得能 一男/著 光芸出版 2004)p515-516“久道”
- 【資料4】『刀工総覧 改訂増補』(川口 陟/著、飯田 一雄/校訂 刀剣春秋新聞社 1971)
- 【資料5】『古刀・新刀刀工作風事典』(深江 泰正/著 グラフィック社 2021)p158“一、近江守久道”
- 【資料6】『慶長以来新刀辨疑 現代語訳』(鎌田 魚妙/著、内藤 久男/訳 里文出版 2018)p135-137初代久道、二代久道、三代久道の茎(なかご)の写しと解説あり。
- 【資料7】『刀装金工事典』(若山 猛/編著 雄山閣 1984)p103“久道”
- 【資料8】『日本刀・刀装事典』(杉浦 良幸/著 里文出版 2011)p194“久道”
- 【資料9】『刀工遺跡めぐり三三〇選』(福永 酔剣/著 雄山閣出版 1994)p259“近江守久道の屋敷跡”
- 【資料10】『新修京都叢書 第2巻』(野間 光辰/編、新修京都叢書刊行会/編著 臨川書店 1969)p228
- 【資料11】『新修京都叢書 第3巻』(野間 光辰/編、新修京都叢書刊行会/編著 臨川書店 1969)p 209
- 【資料12】『家政学文献集成 続編 江戸期9 人倫訓蒙図彙』(田中 ちた子/編纂、田中 初夫/編纂 渡辺書店 1969)p223“刀鍛冶”
- キーワード
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- 刀工
- 刀鍛冶
- 刀剣
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000323177