レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年07月04日
- 登録日時
- 2018/01/14 16:38
- 更新日時
- 2018/03/13 11:11
- 管理番号
- 企-170004
- 質問
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解決
鎌倉周辺の地域で鎌倉時代になされていた武道に関する資料がありましたら、ご紹介ください。
- 回答
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以下の図書を紹介した。
○『日本の古武道』(横瀬知行 日本武道館 2000)
古武道の様々な流派について沿革、技法等が写真などで解説されている資料。また、それぞれの流派の継承者の経歴や連絡先等も掲載されている。
鎌倉時代に鎌倉周辺でなされていた武道として、
『第二十七章 弓馬術 小笠原流弓馬術』に小笠原流弓馬術は祖先を遡ると、武門の頭領として君臨した清和源氏の本流に辿り着くと記述されている。
また、地域を鎌倉周辺に特定できないが、鎌倉時代になされていた武道として以下のものが記されている。
『第一三章 柔術 諸賞流和』に諸賞流和は藤原鎌足を遠祖とする武道であり、鎌倉時代に開催された相撲大会で毛利宇平太国友が活躍し、源頼朝に諸賞流和と名乗るようにと申し渡されたと記述されている。
『第十七章 柔術 大東流合気柔術』に後三年の役(1083―1087年)に出陣した武将大東三郎が名乗った流派と記述されている。
『第十八章 槍術 宝蔵院流高田派槍術』に宝蔵院流槍術は飛鳥~奈良時代初期の名僧義淵僧正に始まると書かれ、元弘元年(1331年)に元弘の変で坂口武蔵守が後醍醐天皇に味方して軍功をあげたと書かれている。
『第二+三章 棒・杖術 竹生島流棒術』に竹生島流棒術の起源は源平の時代にあり、流祖難波平治光閑は源平の合戦に出陣した武将であったと書かれている。
○『日本古武道総覧』(日本古武道協会十周年記念編 島津書房 1989)
古武道の様々な流派について系譜、由来、特徴や活動状況について記されている資料。
鎌倉時代に鎌倉周辺でなされていた武道として、
p159に「小笠原流弓馬術(騎射)」の記述あり。
また、地域を鎌倉周辺に特定できないが鎌倉時代になされていた武道として以下のものが記されている。
p35に「諸賞流和」の記載あり。p47に「大東流合気柔術」の記載あり。
p87「野太刀自顕流剣術」に安和元年(968年)薩摩の伴兼行が野立ちに優れ子孫が野太刀流を継承したと記述あり。
p95「貫心流居合術」に源義経が剣法を学び、究めたと伝えられている記述あり。
p124に「竹生島流棒術」記述あり。
p160「武田流騎射流鏑馬」に清和天皇の皇子から源家7代に伝わったとの記述あり。
○『武道の歴史とその精神』(国際武道大学附属武道・スポーツ研究所 2008)
章ごとに、武道全般、剣道、なぎなた、弓道、柔道の歴史についてそれぞれ述べられ、鎌倉時代の武道についても触れられている。
○『図説古武道史』(綿谷雪 青蛙房 1967)
刀術の項には『平家物語』の剣技について紹介されるなど、処々に見受けられる。
○『講座日本風俗史 第九巻』(小西四郎ほか 雄山閣 1959)
「武芸」の章p200-202に「鎌倉時代」の項がある。
○『絵図でさぐる 武士の生活Ⅲ〈武芸・事件〉』(武士生活研究会編 柏書房 1982)
「第一章 武芸」の項目に、鎌倉時代の武芸について処々に述べられている。
○『三浦一族研究 第10号』(三浦一族研究会 2006)
「中世武士の時代と騎射武芸 小林安雄」に六世紀から続く騎射武芸について記述されている。
- 回答プロセス
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「古武道」、「武芸」で当館資料を検索し、該当資料に鎌倉時代以前にすでに存在した武道の記述があるかを探した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 武術 (789)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 高校生
- 登録番号
- 1000228288