レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年03月08日
- 登録日時
- 2019/07/12 17:28
- 更新日時
- 2020/03/26 14:37
- 管理番号
- 名古屋市瑞-2019-001
- 質問
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解決
細長い木の台の端に垂直の棒が立っている絞り染めの道具を所蔵しているが、どのように使う道具なのか知りたい。
- 回答
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ご所蔵の道具は、一般に絞り台と呼ばれるものです。
絞りの工法によって5種類ほどの絞り台がありますが、このうち突出し鹿の子絞りの台であると思われます。
道具の使用方法や工法については、以下の資料が参考になります。
『有松・鳴海絞』【資料1】
p.105に絞り器の図があり、4種類の絞り台が描かれています。この中からご所蔵の絞り台が突出し鹿子として描かれているものと同一であると確認できます。
『日本伝統絞りの技』【資料2】
p.29に絞り台として5種類のカラー写真があり、資料1の図と一致したため、この形状の絞り台が突出し鹿の子絞りの台であると特定することができました。p.140-141に突出し鹿の子絞りの工法がカラー写真、説明図、完成品とともに掲載されており、説明も具体的でわかりやすく書かれています。
『日本の絞り技法 技法篇』【資料3】
p.65に突き出し鹿の子台のカラー写真、p.69に工法のカラー写真と説明があります。写真は手元がアップで撮影されており、細かい作業がよくわかりますが、台の使用状態はわかりません。
【資料2】で突出し鹿の子絞り台の使用法と工法、【資料3】でより詳細な突出し鹿の子絞りの工法を知ることができます。
- 回答プロセス
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質問者に「このような道具です」と絵に描いて示していただいたので、それを元に、類似する絞り台の図や写真を地元の伝統工芸品である鳴海・有松絞りの図書の中から調べました。絞り台を特定した後、より専門的な図書を取り寄せて詳しい絞り台の使い方や絞りの工法を紹介しました。
- 事前調査事項
- NDC
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- 染織工芸 (753 9版)
- 参考資料
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堀江勤之助 著 , 堀江, 勤之助, 1919-. 有松・鳴海絞. 名古屋鉄道, 1978. (東海叢書 ; 第20巻)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001378334-00 (資料1) -
榊原あさ子 著 , 榊原, あさ子, 1926-. 日本伝統絞りの技. 紫紅社, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002807238-00 , ISBN 4879405450 (資料2) -
安藤宏子 著 , 安藤宏子. 日本の絞り技法 技法篇. 日本放送出版協会, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I003914451-00 (資料3)
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堀江勤之助 著 , 堀江, 勤之助, 1919-. 有松・鳴海絞. 名古屋鉄道, 1978. (東海叢書 ; 第20巻)
- キーワード
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- 絞染
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000258664