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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
東京都立中央図書館 (2110013)管理番号
(Control number)
中央-2019-12
事例作成日
(Creation date)
20180507登録日時
(Registration date)
2019年10月29日 00時30分更新日時
(Last update)
2020年03月17日 16時57分
質問
(Question)
戦時中の日本の占領地にあった和食店とそのメニューが知りたい。
既に以下の資料は確認済み。
『世界の食文化 1』石毛直道監修 大塚滋[ほか]編集委員 農山漁村文化協会 2005.9<383.8/5177/1>(5011721552)
『満州古写真帖 秘蔵写真で巡る悠久の大地、激動の足跡 写真構成』新人物往来社 2004.8
『植民地台湾と近代ツーリズム』曽山毅 著 青弓社 2003.11<689.2/5034/2003>(5008399696)
「上海の日本食文化 メニューの現地化に関するヒアリング調査報告」(千葉商科大学学術リポジトリ  http://id.nii.ac.jp/1381/00002451/
回答
(Answer)
戦時中の占領地にあった和食店の名前とメニューについて、都立図書館蔵書検索、国立国会図書館デジタルコレクションおよびGoogle booksにおいて、占領地の地名(<大連><満州><ビルマ><南洋>等)と<料理店><日本料理><日本食><和食><料亭><割烹>等のキーワードを掛け合わせて調査を行った。
関連する記述のあった資料は以下の通り。
なお、各記述について、必ずしも厳密に占領期かつ戦時中のものかどうかは確認していない。
また、資料中に旧字で記載されているものは新字に改めた。

国会図書館デジタルコレクション( http://dl.ndl.go.jp/ )で確認した資料には、(※国会デジタル)を付している。
インターネット等の最終確認日は2019年7月31日。


1.和食店の店名
<韓国>
資料1
質問者確認済みの『世界の食文化 1 韓国』p.178掲載の『新版大京城案内』が収録されている複製資料。
本文で紹介されている「食べある記」(原本p.204-207、複製版p.468-471)では、京城の日本料理店が看板料理別に紹介されている。
また、「イツトの京城」という章の「料理屋」(原本p.160-163、複製版p.424-427)という項にも店名が挙げられているが、いずれも芸者のいる店としての紹介で、メニューは不明である。数店は「食べある記」と重複している。

資料2
質問者確認済みの『世界の食文化 1 韓国』p.178掲載の資料。
「I ソウル城下繁盛記 1 最初の料亭・井門楼」(p.15-31)及び「I [同] 2 酒幕と旅館 料亭を兼ねた開化期の旅館」(p.48-50)に店名の記載がある。
「料亭を兼ねた開花期の旅館」としては、「八坂楼」(仁川)、「原金(はらきん)」「佐伯旅館」(いずれもソウル)の名前が挙げられている。

<韓国・台湾>
資料3
質問者確認済みの『世界の食文化 1 韓国』「第五章 外食文化」(p.177-220)の註1の参考文献としてあげられている資料。
p.48-56「第I部 料理屋の歴史 長編コラム 朝鮮の日本料理屋」(朝倉敏夫)
『世界の食文化 1 韓国』と同じ著者の執筆のため、同じような記述・引用だが、まとまった内容である。
p.42-47「第I部 料理屋の歴史 長編コラム 台湾の日本料理屋」(野林厚志)
当時を知る人物からの聞き書きでは「もっとも格調高い料亭」として「梅屋敷」の名前が挙げられている。他に「料亭」として「瓢亭」「朝陽楼」「紀州庵」があり、その他、台北で日本の味を楽しめる場所として「江戸長という鰻屋」「弁金という名のテーブル席のうどん屋」「菊元百貨店食堂」が列挙されている(p.43)。
また、紀州庵の近くにあった料亭「江山楼」「蓬來閣」が「台湾有数の旗亭」(p.44)として挙げられている。

<台湾>
戦前の台湾旅行案内の復刻版シリーズを調査した。
2冊の巻末に飲食店の広告があり、日本料理と思われるものを以下に示す。

資料4
巻末の広告ページ(頁付けなし)の広告13ページ目に「片倉通り 竹のこ」という店が出ており、「臺北名物 寿司 天ぷら 小料理 なべるい 昆布茶漬」とある。また、広告38ページ目には「嘉義料理屋飲食店組合」の名簿があり、21軒の店名が並んでいる。

資料5
巻末の広告ページ(頁付けなし)の広告35ページ目に「味覚の殿堂(中略)純日本料理 支店 古月園」、広告45ページ目に「名物 うなぎ蒲焼 嘉義公園内 清香亭」、広告62ページ目に「寿司 おでん 夜あけ 臺南銀座通」、広告63ページ目に「臺南名物 やきとり 南吉やきとり屋 田町盛場」、広告78ページ目に「鮮魚料理 江の島 高雄市哨船町」、広告79ページ目に「割烹 稲福 高雄」が掲載されている。

<中国・満州>
資料6(※国会デジタル)南支那及南洋調査 第136輯(国会図書館永続的識別子:info:ndljp/pid/1148304)(インターネット公開)
p.41-43(コマ番号:25-26)「旅館・料理店」
「汕頭ホテル(崎碌外馬路)日本式と称するも、日本人が経営し、日本料理が食べられる丈けの事」(p.41)、「和食は汕頭「ホテル」の専売という格で、其の外にはなく」(p.43)といった記述がある。

資料7(※国会デジタル)実業の世界 35(13)十二月号(国会図書館永続的識別子:info:ndljp/pid/10293238)(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)
p.114-115(コマ番号:73)「奉天で京都料理店を開き成功した西村夫妻の話」(玉木憲次郎)という記事があり、「日本料理『玉翠』」(p.114)という店名の記載がある。

資料8(※国会デジタル)大連商工案内 昭和13年版(国会図書館永続的識別子:info:ndljp/pid/1114223)(インターネット公開)
p.223-228(コマ番号:214-217)「二九、旅館、料理店」
日本人が代表者と思われる、旅館、料理店、喫茶店の名前が列挙されている。ただし、日本料理という明記はない。

資料9(※国会デジタル)北京名所案内(国会図書館永続的識別子:info:ndljp/pid/1907625)(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)
p.134-135(コマ番号:96)「第一節 北京に於ける主なる日本の官公所、新聞社、会社、商店、病院 第五項 料理店」、p.216(コマ番号:141)「第九節 天津に於ける日本料理店」という項・節があり、北京・天津それぞれの日本料理店の一覧が掲載されている。

資料10(※国会デジタル)朝鮮満洲支那案内(国会図書館永続的識別子:info:ndljp/pid/962217)(インターネット公開)
各地の料理店について記述があり、一部の地域については日本料理店の店名が記されている。
例えば、p.125(コマ番号:114)「【日本料理店】武蔵野(新市街青柳街)」(営口)、p.163(コマ番号:140)「日本料理店―前記日本旅館兼営のものの外清川館(馬路街)等あり」(奉天北京間)などがある。

<シンガポール>
資料11
昭和18年3月31日に昭南(シンガポール)の「日本食「ムツミ」」にて、「おいしい刺身の日本料理」を食したことが記されている。(p.339)


2.和食店のメニュー
メニュー表のようなものを見出すことはできなかった。
上記の他に、占領地での和食・日本料理について記述のあった資料を紹介する。

資料12
日本統治時代に台湾へもたらされた駅弁について、1914年(大正3年)の弁当の中身(p.152)と1938年(昭和13年)の「愛国弁当」の中身(p.150)が記されている。

資料13(※国会デジタル)大陸みやけ話(国会図書館永続的識別子:info:ndljp/pid/1032553)(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)
p.92-94(コマ番号:52-53)「疊と刺身」
大陸での食生活について、「何処の旅餘(ママ)でも、ホテルでも、乃至は食堂でゞも、日本食といへば必ず何を措いても、刺身を付けて来る」(p.93(コマ番号:52))という記述がある。

資料14(※国会デジタル)満鮮点描(国会図書館永続的識別子:info:ndljp/pid/1029794)(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)

p.38-41(コマ番号:33-34)「鐵の鞍山と鮪の刺身」
「実は大連上陸以来、到るところ御馳走の食膳には、きまつたやうに、相当日数を経た内地産の鮪・いか・鯛のさしみが必ずついてゐるのは意外であつた」(p.40(コマ番号:34))という記述がある。
また、料亭の店名として、「鞍山第一の料亭”はまの家”」(p.40(コマ番号:34))という記述がある。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
アジア  (292 9版)
商業経営.商店  (673 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】韓国地理風俗誌叢書 35 / 景仁文化社 , 1995<2921/3083/35>
【資料2】ソウル城下に漢江は流れる 朝鮮風俗史夜話 / 林鍾国/著 朴海錫, 姜徳相/訳 / 平凡社 , 1987.1 <3822/57/87>
【資料3】料理屋のコスモロジー / 高田公理/編 / ドメス出版 , 2004.10 <673.9/5325/2004>
【資料4】近代台湾都市案内集成 第5巻 / 栗原純、鍾淑敏/監修・解説 / ゆまに書房 , 2013.7 <292.2/5484/5>
【資料5】近代台湾都市案内集成 第6巻 / 栗原純、鍾淑敏/監修・解説 / ゆまに書房 , 2013.7<292.2/5484/6>
【資料11】ある商社員と大東亜戦 徴用軍属ビルマ日記 / 桑野福次/著 / 旺史社 , 1988.6<都立多摩図書館請求記号:J590/2408/88>
【資料12】日本統治時代の台湾 写真とエピソードで綴る1895~1945 / 陳柔縉/著 天野健太郎/訳 / PHP研究所 , 2014.6<222.4/5082/2014>
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000263070解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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