レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/02/17
- 登録日時
- 2015/11/29 00:30
- 更新日時
- 2015/12/05 14:26
- 管理番号
- 0000001333
- 質問
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解決
(兼六園の)雪吊りは、昔の資料(さかのぼれる範囲)では、「ゆきつり」と振り仮名が振ってありますか。それとも「ゆきづり」と振り仮名が振ってありますか。
市内で観光の仕事をされている方及び県外から観光に来られた方に尋ねられ、どちらが正しいか答えられませんでした。
- 回答
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当館所蔵の明治時代からの兼六園および金沢市を紹介した資料から探したが、図書で見つかった最も古いものは、『四季の兼六園』1967年で、「ゆきづり」の振り仮名があった。
また、石川県内新聞記事共同データベース(http://www4.library.pref.ishikawa.lg.jp/ipldb/news_srch.php)によると、
「雪づり」43件のうち古い新聞記事は、1979-12-21 北國, 1989-10-30 北國,1990-11-14北國、
「雪つり」102件のうち古い新聞記事は、1969-03-07 朝日,1984-07-07 北國 ,1990-11-30 読売
という検索結果だった。【2015-2-17確認】
またCD-ROM「朝日新聞戦後見出しデータベース1945~1999」では、1964-11-29に「雪つり」の表記がみつかり、確認できたものでは一番古い記録である。
なお、石川県関係の事物を扱った事典『石川県大百科事典』1993年、『書府太郎 上巻』はともに「ゆきづり」の振り仮名となっている。
- 回答プロセス
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『特別名勝兼六園 本編』によると、寛文3年(1663)に改作奉行に指示している事項の中に、「雪折・風折・立枯、念を入相改。附、雪前無滞竹巻せ可申事」(改作方仕帳)とあり、竹木について雪害から守るよう指示が出されていた、と書かれている。竹巻が今に見る雪吊りの方法であったかは、定かではないともあった。
『名園兼六園写真大観』(1937年)の「真弓坂の雪景」の写真には、「雪吊り」がなく、木に雪が積もっている。(この場所以外で雪吊りがされていたかは不明)
- 事前調査事項
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■市内で観光の仕事をされている方の話は以下のとおりです。
・北國新聞の紙面の振り仮名で「ゆきづり」となっているのを数回見た/
・NHKのアナウンサーは「ゆきつり」と発音していた
■インターネットで調べたところ、
金沢の人は「ゆきつり」と発音し、七尾・輪島出身の人は「ゆきづり」と発音するという話が載っていました。
https://auntiecuriosity.wordpress.com/2013/04/27/%E3%82%86%E3%81%8D%E3%81%A5%E3%82%8A-vs-
%E3%82%86%E3%81%8D%E3%81%A4%E3%82%8A%E3%80%80%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%9F%E3%81%AF
%E3%81%A9%E3%81%A3%E3%81%A1%EF%BC%9F%E2%89%AA%E9%80%A3%E6%BF%81%E2%89%AB/
身近な範囲で聞いたところ、
・金沢の人(2名)→「ゆきつり」
・宇野気の人(1名)→「ゆきづり」
と、能登方面の人は「ゆきづり」と言う傾向があるのかもしれません。
■県のホームページのアドレスではyukitsuri.htmとなっています。
http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/new/ivent/yukituri.htm
■金沢市の観光協会の英語のホームページでは、「yukizuri」となっています。
http://www.kanazawa-tourism.com/eng/event/event3.php
■Wikipediaでは「yukitsuri」となっています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Yukitsuri
■その他インターネットで検索すると「yukitsuri」の検索結果が多いです。
- NDC
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- 園芸.造園 (62 9版)
- 参考資料
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- 1 四季の兼六園 新蔵 正∥著 青柳書房 1967 K292.2/26 p90 ゆきづり
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2 石川県大百科事典 北国新聞社出版局∥編 北国出版社 1993.8 K030/7 p1002 ゆきづり -
3 書府太郎 上巻 北國新聞社 2004.11 K030/1003/1 p805 ゆきづり
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000184659