レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年12月05日
- 登録日時
- 2011/01/21 12:29
- 更新日時
- 2011/01/22 09:31
- 管理番号
- 9000006968
- 質問
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解決
江戸時代の米の量を表す単位の「石(こく)」について、1石はどのくらいの量か知りたい。
- 回答
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石(こく)は容量の単位で、1石は10斗=100升=約180リットル。米1石の重さは約140~150kg。
- 回答プロセス
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1.百科事典を調査
・『世界大百科事典』第10巻(平凡社 2007年)の「こく 石」の項を見ると、「石」は容量の単位。升の倍量単位で、1石=10斗=100升だとわかる。平安時代末ごろまでは「石」ではなく「斛」と書いていた。1891年の度量衡法により10斗=1石=約180.39リットルとされた。
2.歴史事典を調査
・『事典しらべる江戸時代』(林英夫編集代表 柏書房 2001年)p805には「度量衡表」があり、「1石=10斗 1斗=10升 1升=10合…」とあり、寛文9年以降1升=1.80391リットルであると記述がある。
・『時代考証事典』[正](稲垣史生著 新人物往来社 1979年)の索引から検索するとp142に「郷帳と石高の数え方」の項があり、検地による年貢の石高についての説明があるが、単位としての「石」は記述なし。
・『国史大辞典』第5巻(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1985年)で「こく 石」の項を見ると、「体積の単位。十斗をいう」とある。
3.単位の事典を調査
・『図解単位の歴史辞典』(小泉袈裟勝編著 柏書房 1989年)で「こく【石】」の項を見るが、米の量がわかる記述はない。「石高」については説明がある。
・『丸善単位の辞典』(二村隆夫監修 丸善 2002年)の「石;斛(こく)」の項には、現在の日本の石の量は、1石=10斗=100升=0.180390立方メートルとある、江戸時代の禄高としての「石(こく)」は別に項目が設けられている。
4.一般図書を調査
・『国史大辞典』第5巻で参考文献としてあげられている『枡(ます)(ものと人間の文化史)』(小泉袈裟勝著 法政大学出版局 1980年)の目次から第4章「律令前後の日本の枡」の「稲にまつわる数量」の項を見ると、「一升当たりの重量-約四百匁(一・五キロ)」、「一升あたりの重量四百匁は江戸時代から扱われている数字である」などの記述がある。
・『楽しく読める江戸考証読本』第3巻 大名と旗本編(稲垣史生著 新人物往来社 2010年)には「武家禄高の計算」の項があり、禄高1石が現在の何円になるかの試算などがある。その中では1石14kgとして金額の計算をしている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 度量衡.計量法 (609 9版)
- 参考資料
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- 『事典しらべる江戸時代』(林英夫編集代表 柏書房 2001年) (p805)
- 『楽しく読める江戸考証読本』第3巻 大名と旗本編(稲垣史生著 新人物往来社 2010年) (p88)
- 『枡(ます)(ものと人間の文化史)』(小泉袈裟勝著 法政大学出版局 1980年) (p137-138)
- キーワード
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- 石
- 単位
- 米
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 日本の歴史
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000076982