レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年12月04日
- 登録日時
- 2014/12/26 12:32
- 更新日時
- 2014/12/26 12:32
- 管理番号
- tr346
- 質問
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解決
江戸時代、下野国の薬用人参栽培に関する資料が知りたい。
- 回答
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栃木県における薬用人参栽培については、記載のある資料を複数所蔵していましたので、以下にご紹介します。
・『野州一国御用作朝鮮種人参の歴史』(熊田一/著 熊田一先生著作頒布会 1979)
「まえがき」に「日光御神領を中心に野州一国に展開されてきたのは寛政期から」とあり、日光神領を中心とした、下野国での朝鮮種人参作りの歴史が述べられています。
寛政二年庚戌十二月の「勝手作触書」(p.81-83)の解説に、「人参の国内生産が諸国即ち奥州・出羽・信州等、野州以外の諸国にも広まった」とあります。
・『全国の伝承江戸時代人づくり風土記 9 栃木県』(加藤秀俊ほか/編纂 農山漁村文化協会 1989)
「第二章 6 野州産朝鮮種人参の栽培―薬用人参の先進地(県西部)」(p.127-135)に、朝鮮人参の栽培について記述があります。
また、資料編の「病と治療―医療制度と薬種政策」に「下野日光山の人参」(p.351-353)の記載があり、「日光山麓での人参栽培が順調に発展すると、幕府はこの技術を奥州(東北地方)・信州(長野県)・上州(群馬県)などにも広めています。」と述べられています(p.352)。
・『日光市史 中巻(近世)』(日光市史編さん委員会/編 日光市 1979)
「朝鮮種人参の栽培」(p.741-755)に、日光における江戸期の人参栽培について記載されています。
・『栃木県史 史料編 近世6』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1977)
「第4章 朝鮮種人参」(p.555-657)に、日光を中心とした県内における江戸期の人参栽培に関する史料が収録されています。
また、これらの史料の解説がp.37-45にあります。
・『とちぎメディカルヒストリー』(酒井シヅ/監修指導 獨協医科大学とちぎメディカルヒストリー編集委員会/企画編集 獨協出版会 2013)
p.382-406に「日光御種人参」(竹末広美/著)が収録されています。
・熊田一/著「日光御料地域に展開された朝鮮種人参の栽培について」(『鹿沼史林 第3号』(鹿沼史談会/編、発行 1956)p27-34所収)
文書類が多く考察に使われており史料を知る参考となりますが、文書類は個人所蔵のものが多く、当館で現物の内容を確認するのは困難だと思われます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 関東地方 (213)
- 食用作物 (616)
- 参考資料
- キーワード
-
- 薬用人参
- ニンジン
- 近世
- 栃木県
- 下野国
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000165435