レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年9月3日
- 登録日時
- 2021/10/31 17:34
- 更新日時
- 2021/11/18 09:54
- 管理番号
- 奈県図情21-016
- 質問
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解決
中街道は「古代の下ツ道」と言われるが、両者を同じものとみていいのか。また、中街道に始点・終点はあるのか。ルートを示した地図はあるか。
- 回答
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・江戸時代の中街道と古代の下ツ道の道筋は、ほぼ一致しています。
・ともに、はっきりした起点・終点があるわけではないようです。
・古代の下ツ道は平城京の中央の朱雀大路に連なりますが、江戸時代にはより東にある奈良町へ通じる道を中街道とする用法もあったようです(『奈良と伊勢街道』)。
・『角川日本地名大辞典, 29 奈良県』のP.1495に近世交通図があり、たしかに平城京に向けてではなく、奈良町へ向かって北上する街道が描かれていますが、概図であり街道名も記されていません。
- 回答プロセス
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『角川日本地名大辞典, 29 奈良県』P.50に「古代の下ツ道が中街道(奈良の尼辻から郡山・八木を経て土佐に至る)としてにぎわい」
『奈良と伊勢街道』P.18に「下ツ道は平城宮の朱雀門、平城京の羅生門から南下する道で、大和平野の中央を走る。大和の条里制は、この道を基準に東西に二分する。近世では中街道と呼ばれ、平城京の廃止、外京の地である奈良の町が発展すると、この街道も、奈良市木辻町から南下し、途中横田(郡山市)、二階堂(天理市)を経て田原本、八木に至る。」
『奈良県の地名』 P.29に「近世の中街道にあたり・・・見瀬町の丸山古墳・・・稗田町を経由して歌姫町に至り・・・山城方面へ通じた。下ツ道は・・・後の中街道で、道幅が狭く、所々に屈曲もあるので・・・」
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291)
- 交通史.事情 (682)
- 参考資料
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「角川日本地名大辞典」編纂委員会 , 「角川日本地名大辞典」編纂委員会. 角川日本地名大辞典 29 : 奈良県. 角川書店, 1978.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I069707277-00 , ISBN 4040014707 -
木村茂光, 吉井敏幸 編 , 木村, 茂光, 1946- , 吉井, 敏幸, 1949- , 木村, 茂光, 1946- , 佐々木, 潤之介, 1929-2004 , 藤田, 覚, 1946-. 奈良と伊勢街道. 吉川弘文館, 2005. (街道の日本史 ; 34)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007806265-00 , ISBN 4642062343 -
奈良県の地名. 平凡社, 1981. (日本歴史地名大系)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I064799949-00 -
コミュニティー&コミュニケーション研究室 編集 , コミュニティー&コミュニケーション. 下ッ道 : いまに生きる大和の古道. 環境文化研究所, 1980. (歴史の道シリーズ ; 1)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001511622-00
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「角川日本地名大辞典」編纂委員会 , 「角川日本地名大辞典」編纂委員会. 角川日本地名大辞典 29 : 奈良県. 角川書店, 1978.
- キーワード
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- 下ツ道
- 中街道
- 街道
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000306759