レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004年05月20日
- 登録日時
- 2005/02/25 11:02
- 更新日時
- 2016/07/27 21:07
- 管理番号
- 2004-0043
- 質問
-
未解決
日本で最初の、自動車の広告は何か
- 回答
-
不明。
当館で所蔵している資料からは、これと言い切れる広告を確認する
ことが出来なかった。
************************************************************
参考資料から分かった「自動車広告の歴史」
1.
●請求記号:R102-UCH
『日本広告発達史 上巻』(内川芳美 編、電通 発行、1976)
→p.190
明治の末から大正始めにかけては自動車はまだ使用され始めた
ばかり(以下略)
→p.191
「東京日日新聞」 1922年(大正11)1月9日に
外車の広告が並んでいる記事を確認できた。
ただし日本で最初の自動車広告だと言い切ることはできない。
→p.319
自動車広告は、大震災後、大正末期にアメリカのフォードや
ゼネラル・モータース(シボレー)が日本に乗用車の組立工場を
造って進出して以来活発化した。
日本ゼネラル・モータースは、1927年8月以降、同社の日本における
広告取り扱いを萬年社に委託したが、これは外国系の広告主の
大広告が日本の広告代理業の一手取り扱いとされた最初の例であった。
の記述より、最初の自動車広告は確認できなかったが、自動車自体が
大正以降に普及し始めたものだということが理解できた。
上記資料からから
・1910(明治43)年には自動車用タイヤの新聞広告
・1913(大正2)年には外車の新聞広告
が、確認できた。
************************************************************
2.
●請求記号:RL182.2-HAJ-5.M
『新聞広告美術大系 5 明治編 金融・交通・その他』
(羽島知之 編、大空社 発行、1999)
→p.213ほか
自動車広告が掲載されているか探したところ
・1910(明治43)年10月に出された「パーマータイヤ」の
新聞広告を発見。
・自動車関連の広告は、この本の中ではこの広告が初出。
・翌年には、外車の絵とともに自動車用タイヤの新聞広告が、
数点掲載されている。
***********************************************************
3.
●請求記号:RL182.2-HAJ-10.T
『新聞広告美術大系 10 大正編 金融・交通・その他』
(羽島知之 編、大空社 発行、2003)
→p.34
・1913(大正2)年に、日本自動車合資会社の「デトロイター」
という外車の広告が出されたことを確認。
『日本広告発達史 上巻』で取り上げた新聞広告よりも
時期が早い。
***********************************************************
4.
●請求記号:180.9-NAK
『1929年と自動車』 (中尾充夫 編/著/発行、1979)
→p.25 (3)昭和4年頃の日本の自動車 より引用
・欧州大戦の終った1918年(大正7年)には、
日本でも 「軍用自動車補助法」が制定され、トラックの
生産や保有に補助金が与えられるようになったが、
・1923年(大正12年)9月の関東大震災を契機に、自動車が大量に
輸入されるようになり、
・1925年(大正14年)には早くもフォードが、続いて
・1927年(昭和2年)には日本ゼネラルモータースが出来て、
・日本の自動車市場は以後10数年の間、米国車によって占められる
ことになった。
この記述からは、日本で最初の自動車広告の記述は見当たらないが、
具体的に大正期に入ってから自動車の普及がすすんだことが
見受けられる。
自動車広告について、調べられたのは以上である。
************************************************************
インターネットから分かった「日本での自動車の歴史」
1.
「日本における自動車産業の黎明期」
( http://www.erca.go.jp/taiki/siryou/pdf/W_A_004.pdf )
2008年04月18日確認
●『明治の輸入車』 (佐々木烈 著、日刊工業新聞社 発行、1994)
→ さらに遡ること9年・・・明治34年9月17日付で、
「ブルウル兄弟商會」の自動車広告が「時事新報」に掲載。
との内容、および当時の広告の画像資料も載っているらしいことが
わかったが、当館には『明治の輸入車』の所蔵がないため、
確認はとれていない。
************************************************************
2.「日本自動車百年史」
( http://www.st.rim.or.jp/~iwat/meiji-8/meiji-8.html#buru )
2008年04月18日確認
3.蒸気自動車“ロコモビルS2S”
( http://www.pref.hokkaido.jp/kseikatu/ks-bsbsk/bunkashigen/
parts/1000092.html ) 2008年04月18日確認
→ 年表
・明治31年(1898)
仏商人が自分用の車を持参し来日。
これが日本に登場した最初の自動車といわれている。
・明治34年(1901)
「ブルウル兄弟商會」が米自動車を輸入
(「ブルウル兄弟商會」は、パリに本社をかまえ、
ニューヨークと日本に支店をおく貿易商。
日本では明治20年代~36年まで活動していた。
日本初の自動車商「モーター商会」の前身。)
(中略)
・大正3年(1914)
純国産自動車「ダット号」誕生
・大正6年(1917)
量産自動車、第1号「三菱A型」が三菱造船より製造開始
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 広告.宣伝 (674 8版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 自動車
- 車
- 広告
- 四輪
- 輸入車
- 外車
- 照会先
-
- 1.「日本における自動車産業の黎明期」 (http://www.erca.go.jp/taiki/siryou/pdf/W_A_004.pdf) 2008年04月18日確認
- 2.「日本自動車百年史」 (http://www.st.rim.or.jp/~iwat/meiji-8/meiji-8.html#buru) 2008年04月18日確認
- 3.蒸気自動車“ロコモビルS2S” (http://www.pref.hokkaido.jp/kseikatu/ks-bsbsk/bunkashigen/parts/1000092.html) 2008年04月18日確認
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000020639