レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年04月07日
- 登録日時
- 2011/04/07 09:56
- 更新日時
- 2011/05/01 16:40
- 管理番号
- 福井県図-20110326
- 質問
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解決
「サッカケ」という言葉について、どういう漢字を書くのか知りたい。
- 回答
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「サッカケ」は福井県での方言で、「先掛(さきがけ)」の転訛したもの。「先掛」について
は、朝岡康二の鍛冶に関する著作中に詳しい考察がある。
- 回答プロセス
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1.福井県の方言辞典、また国語辞典をあたる → 下の資料に記載あり。
・『福井県方言辞典』松本善雄著1994 *以下の記述がある
「サッカケ【先掛】「さきがけ」の転訛・くわの刃先が損じた時にかじ屋がそのはがねを取り代えて直すこと・武生・丹生」(p206)
・『日本国語大辞典』(第2版) 第5巻 小学館2001 *以下の記述がある
「さき-がけ【先掛】[名] ①刃物や農具などの刃先を修繕、補強すること」(p1410)
*神奈川,新潟,山梨の方言としてあげ、また京都の方言として「さっかけ」をあげている。
但し「先掛(さきがけ)」のほうは、2.にあげた資料中でも方言ではなく、一般的な名詞として扱われている。
2.農具・民具関係(614.8,383.9),鍛冶関係(566.2)の資料をあたる → 下の資料に関連記述あり。
・『日本の鎌・鍬・犁』大日本農会編 農政調査委員会1979
p277・278に「鍬の修理」として、野鍛冶による「先がけ」の説明とその減少傾向(当時)に関する記述がある。
・『鍛冶の民俗技術』朝岡康二著 慶友社 1974
第3章が「再生の仕組みと先掛け」で、特に「7 先掛けの形式」中にその歴史と形態に関する詳しい記述がある。また巻末索引に「先掛け」の項がある。
・『鉄製農具と鍛冶の研究』朝岡康二著 法政大学出版局 1986
巻末索引に「先掛け」の項があり、関連する記述が多く含まれる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 農業工学 (614 8版)
- 金属加工.製造冶金 (566 8版)
- 衣食住の習俗 (383 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 先掛(け)・サッカケ
- 鍬
- 野鍛冶
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000084345