レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年2月3日
- 登録日時
- 2018/04/20 15:51
- 更新日時
- 2018/05/05 15:12
- 管理番号
- 岩手-310
- 質問
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解決
「牧ぶくろ」とは何か。
- 回答
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放牧しておいた馬を捕獲するための袋状に囲った追込み場のこと。
◆『三戸町史 上巻』三戸町史編集委員会∥編 三戸町∥発行 1997年
⇒p.248「野捕り」
“野捕りは一大事業であった。野捕りをするとき、馬を追い入れる一定の柵をこしらえた場所、つまり木戸口を作り一旦入った馬が出られないように設備したものを牧袋といった。この牧袋は、柵で囲ったものと、土手をめぐらしたものがあった。(後略)”
◆『八戸南部藩用語辞典』酒井久雄∥著 九戸歴史民俗の会∥発行 2016年
⇒p.269「まきぶくろ「牧袋 間木袋」」
“放牧しておいた馬を捕獲するために土手や柵で袋状に造った追い込み場。”
◆『用語 南部盛岡藩辞典』一ノ倉則文∥編 東洋書院∥発行 1984年
⇒p.237p「まきぶくろ 牧袋」
“牧場にて毎年秋季野馬を捕えて(中略)、その捕える方法として牧場の一隅に土手を築き柵を植えて一地区を劃し、そこに追い込んで捕えた。この追込場を牧袋と称した。(岩手県産馬誌)”
◆『南部馬史』佐藤陽二郎∥著 南部馬史発行所∥発行 1918年
⇒p.113~114「牧袋及野放置」
“毎牧に必ず牧袋を設け、野捕の際駈り来たりて追込むる所なり”
◆『岩手県産馬誌』岩手県内務部∥発行 1915年
⇒p.24「九牧(藩牧)/リ、木崎野(北三戸郡)」
“(前略)寛永七年三月、母駄三十匹を取立て養われ、又諸官所より奴を寄集め銃を所持せしめ、狼巣を発き周囲に土塁を設け、松杉諸木を植立て、又駒取場を設け小土手を築き、柵を囲らし駒を此中に駆り入れて捉う、之を袋と称す(後略)”
⇒p.38~39「野馬捕法」
“毎年秋之を行う時は(中略)、四方より野馬を駆り一隅に土手を築き柵を植え、設けたる牧袋なるものに追込み捕うるの法にして(後略)”
- 回答プロセス
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1、南部藩の用語辞典を確認
2、馬産資料を確認
- 事前調査事項
- NDC
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- 東北地方 (212)
- 家畜.畜産動物.愛玩動物 (645)
- 参考資料
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佐藤陽次郎 著 , 佐藤, 陽次郎. 南部馬史. 南部馬史発行所, 1918.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000573036-00 (当館請求記号:K645.2/サ1/1) -
三戸町史編集委員会 編 , 三戸町史編集委員会. 三戸町史 中巻. 三戸町, 1997.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I003999654-00 (当館請求記号:K278/サン/1) -
八戸南部藩用語辞典 : 付・藩士一覧. 九戸歴史民俗の会, 2016.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I071938838-00 (当館請求記号:K278/サカ/) -
一ノ倉則文 編 , 吉田義昭 校訂 , 一ノ倉, 則文, 1891- , 吉田, 義昭, 1931-. 用語南部盛岡藩辞典. 東洋書院, 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001689390-00 (当館請求記号:K205/イ1/4) -
岩手県産馬誌. 岩手県内務部, 1915.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I036139417-00 (当館請求記号:K645.2/イ1/3)
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佐藤陽次郎 著 , 佐藤, 陽次郎. 南部馬史. 南部馬史発行所, 1918.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000234857