レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004年3月2日
- 登録日時
- 2014/06/14 17:32
- 更新日時
- 2021/01/10 00:30
- 管理番号
- PML20040302-01
- 質問
-
未解決
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』で、少年が活版所で被っていたという、“ランプシェード・ハット”とはどのようなもので、
いつ頃からいつ頃まで使用されていたのか?
注釈に「当時の活版所ではみんな被っていた」、とあった。
- 回答
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・『歴史の文字 記載・活字・活版』
p.19-20 「きれで頭をしばったりラムプシェードをかけたりした人たちが、」(『銀河鉄道の夜』より引用)
p.21 「セルロイドのシェードをかけたりした人々が活写されている。懐かしい活版所の光景だ。」
・『共同印刷90年史』p.150(同100年史ではp.118)
写真「紙型科」(昭和3年ごろ)の中で、小さなサンバイザー状のものを頭に付けている人が写っている。
これかもしれないが、確証も無い。
結局、形も時期も正式名称もわからず、
当館は風俗史や服飾系の資料は少ないので、大きい図書館に行くことを薦める。
- 回答プロセス
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・増田利幸『「銀鉄」考:宮沢賢治とギリシア神話』(東京図書出版会 2002年)
p.167-176 「第8章 活版所」 には記述無し
・百科事典、日本語大辞典等、記載無し。インターネットもそれらしいものはヒットせず。
・当館学芸員の話
日本ではあまり知られていないが、確かにサンバイザーのようなものを被っていたらしい、とのこと。
・『歴史の文字 記載・活字・活版』の記述を受けて、
『大日本セルロイド株式会社史』(1952年)確認、記載無し
・色々な印刷会社の社史を見るが、それらしい写真は見当たらず。無帽か、または違う形の帽子を被っている写真はあり。
**2014年追加調査**
・『東京の帽子百二十年史 明治・大正・昭和』(東京帽子協会、2005年) にも「ランプシェード・ハット」は見当たらず。
形が似たようなものはあるが、その別名かどうかは確証無し。
- 事前調査事項
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ランプシェードハットについて、注釈がついていた本
・角川文庫『銀河鉄道の夜』
・くもん出版『宮沢賢治絵童話集』
- NDC
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- その他の雑工業 (589 9版)
- 衣食住の習俗 (383 9版)
- 参考資料
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- 西野嘉章 編 , 西野, 嘉章, 1952-. 歴史の文字 : 記載・活字・活版. 東京大学総合研究博物館, 1996. (東京大学コレクション
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3)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002591410-00 , ISBN 4130202030 (S161 N85) -
共同印刷株式会社社史編纂委員会 編纂 , 共同印刷株式会社. 共同印刷90年史. 共同印刷, 1987.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001866625-00 (B4-4-2 Ky)
- キーワード
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- ランプシェード
- 帽子
- 作業服
- 銀河鉄道の夜
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000154257