レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年10月24日
- 登録日時
- 2021/03/07 15:22
- 更新日時
- 2021/03/07 15:30
- 管理番号
- 9000029467
- 質問
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和食器はなぜ5客セットで売られているのか。
洋食器は6客で1セットになっている。五行思想と関係はあるのか。
- 回答
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陰陽五行説と関係があるのかはわからなかった。インターネット情報を見ても、陰陽五行説も含め、いくつかの説があるようだ。
『数の不思議・色の謎』(北沢方邦著 広済堂出版 1993年)には、聖数の5に由来することと日本神話に基づく説の記述があった。
- 回答プロセス
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1.和食器についてかかれている本を調査
・『和食器のきほん』(当館資料番号 0107169369)→「和食器は5枚揃えで購入される方も・・・」との記述があるが、理由等の記載はなし。
・『食具』(当館資料番号 0103877932)→箸やフォークなど、手に持つ方の食器について。数についてはなし。
2.インターネットで「食器 5客 なぜ」で検索。
・サイト名「うつわやさん」 https://utsuwayasan.net/
「なぜ食器は5客セットで販売されているのでしょうか?【うつわ選びの基礎知識4】」https://utsuwayasan.net/?p=261というページで、
→(1)茶道(茶会席)用の器は「5客1組」だったから
(2)陰陽思想で奇数がめでたい数字と言われたから
(3)陶器は結婚式で使われることが多く「4」や「6」は「割り切れる」のでよくないとされた
(4)ギフト用に業者の考えで「5客1組」が定着した
・googlebooksで「食器 5客 なぜ」で検索。『知っているようで知らない「数字」の雑学』(日本博学倶楽部/著 PHP)
→陰陽五行説に基づき、奇数を縁起のいい数と考える風習が根付いていた。異説では、『古事記』に語られるエピソードに由来して、稲穂などを象徴する5人の神にちなんで、稲穂、つまり食べ物を盛る器の数を5枚としているともいわれる。
・その他、個人のブログ等で、「割れても困らないように一枚予備で五枚」「十進法で五は値段も分かりやすいし計算もラク」「北沢方邦の著書によると日本では古来から3、5を聖数としていた」などの記述があった。
3.自館システムで著者「北沢方邦」を検索すると、『数の不思議・色の謎:日本文化の記号を読み解く』(北沢方邦著 広済堂出版 1993年)がヒット。和食器はなぜ5客かについて書かれた項目があった。
4.陰陽五行説に関する本を調査。『カミナリさまはなぜヘソをねらうのか』(吉野裕子著 サンマーク出版 2000年)などを見るが、和食器5客についての記述は見つけられなかった。
5.雑学の本をブラウジングするが、関連の記述は見つけられなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 食品.料理 (596 10版)
- 数学 (410 10版)
- 参考資料
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北沢方邦 著 , 北沢, 方邦, 1929-. 数の不思議・色の謎 : 日本文化の記号を読み解く. 広済堂出版, 1993.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002318002-00 , ISBN 4331504166 (pp.16-25)
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北沢方邦 著 , 北沢, 方邦, 1929-. 数の不思議・色の謎 : 日本文化の記号を読み解く. 広済堂出版, 1993.
- キーワード
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- 食器
- 数字
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000294820