レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年08月22日
- 登録日時
- 2021/08/22 17:00
- 更新日時
- 2021/10/03 21:22
- 管理番号
- 県立長野-21-106
- 質問
-
解決
長野県における七夕の行事食について知りたい。
- 回答
-
長野県内の七夕は、7月7日に行われている地域もあるが、現在も多くの地域で8月7日に行われている。長野県は県域が広いため、地域によって風習や行事食が異なっている。
以下の資料を紹介した。
・『長野県史 民俗編 第1巻東信地方(2)』
長野県編 長野県史刊行会 1986 【215.2/ナガ/4-1-2】
p.473 ・タナバタマンジューを作って供える
・ヤキモチ、野菜を供える
・季節の野菜を供える
・『長野県史 民俗編 第2巻南信地方(2)』
長野県編 長野県史刊行会 1988 【215.2/ナガ/4-2-2】
p.566-567 ・うどんをゆでて小豆をゆでた中に入れてまぶしたホートーを作り、供え物をする
・野菜をたくさん供える
・『長野県史 民俗編 第3巻中信地方(2)』
長野県編 長野県史刊行会 1989 【215.2/ナガ/4-3-2】
p.556-553 ・ヤキモチを焼いて供えたり食べたりする
・もろこし、かぼちゃ、きゅうりなどのほかに必ずイゴを練って供える。焼きもちを焼いて
供える。
・第一のものはまんじゅうで、小豆のあんこを小麦粉の皮で包んだものである。そのほかに
野菜、果物、夜はめん類などを供える
・まんじゅうを供える
・ホートーを作って野菜とともに供える
・六日の夜は御飯、七日の朝はホートー、夜はうどんをそれぞれ二人分供える
・ホートーといって小麦粉で幅の広いうどんのようなものを作り、ごまやあんこをつけて食
べる
・『長野県史 民俗編 第4巻北信地方(2)』
長野県編 長野県史刊行会 1985 【215.2/ナガ/4-4-2】
p.504-505 ・ボタモチを作って食べた
・赤飯を神棚に供える
・前の夜はおめん類を供え、朝は赤飯を供える。
・タナバタの前の晩、ヤキモチを焼いて供物にする
・オヤキをつくってあげる
・野菜や果物を供える
・『おはなし長野県の民俗 下』 長野県教育民俗研究会編 信濃教育会出版部 1983 【N380/31/2】
p.96-98 ・野菜や果物を供える
・松本 ホウトウといって幅の広いうどんに、きな粉や小豆あんをつけて食べる
・『しなの食物誌』 田中磐著 信濃毎日新聞社 1980 【N383/5】
p.118-119 ・この夕食には“ほうとう”といって、うどんを幅広く切り、黄な粉、小豆餡をまぶしたもの
を供えるところが中南信には多い。(中略)七夕には、七という数字にちなみ、まんじゅうを
七個食べ、川で七回水浴びした(北佐久望月町その他)。(中略)七日に小豆餡をいれたまんじゅ
うを作り、(中略)南北信の境界地域の山村の東筑摩郡麻績村地方では、ふかしまんじゅうを
“おやき”と呼び、八月一日の石の戸に仏壇に供えるが、七夕にはひやむぎを作り、“ほうと
う”は作らない。
・『きょうの出来事 信州歳時記366日』 信州世相文化研究会編 郷土出版社 1999 【N366/108】
p.136 ・中でもそうめんは、天の川に見立てられ七夕料理の一つにも数えられている食べ物。昔から
七夕にそうめんを食べる習慣もそこから生まれている。
p.138 ・小海町では八月七日に子供たちが千曲川で水を浴び「七月七日七つまんじゅう食って 七回
水浴びろ」と歌う行事や、北安曇地方でも、ネンブリを流すといって子供たちが七夕に七回
水を浴びる行事が行われていたこともあった。
・『絵でみる信州の祭りと行事』 宮尾しげを著 第一法規 1978 【N386/46】
p.124-125 ・松本市 七夕神への御馳走は時期の果物、野菜などが供えられる。夜になると、ホウト
ウと呼ぶキシメンにアンや黄粉をかぶせたものが出る。これはこの日の御馳走で家の者もた
べる。
・『信州の年中行事と食』 八十二文化財団 2007 【N386/157】
p.66 ・小海町 「七月七日七つ饅頭食って、七回水浴びろ」千曲川で水浴びをした。
p.144 ・松本 七夕ほうとう
- 回答プロセス
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1 『長野県史 民俗編』で、県内各地の七夕の風習・行事食を確認する。
2 小学生からの質問のため、郷土分類N386(長野県の年中行事)の書棚で児童向け資料を探すが、県内各地の行事食を紹介しているものは多くない。
3 保護者の方と一緒に見てもらうように、一般向けの資料も併せて紹介する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 10版)
- 食品.料理 (596 10版)
- 参考資料
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長野県/編 , 長野県 , 長野県. 長野県史 民俗編 第1巻(2)東信地方. 長野県史刊行会, 1986-00.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059103915-00 (【215.2/ナガ/4-1-2】) -
長野県/編 , 長野県 , 長野県. 長野県史 近世史料編 第4巻(2). 長野県史刊行会.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059104002-00 (【215.2/ナガ/4-2-2】) -
長野県/編 , 長野県 , 長野県. 長野県史 民俗編 第3巻(2)中信地方. 長野県史刊行会.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059270429-00 (【215.2/ナガ/4-3-2】) -
長野県/編 , 長野県 , 長野県. 長野県史 民俗編 第4巻(2)北信地方. 長野県史刊行会.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059103917-00 (【215.2/ナガ/4-4-2】) -
長野県教育民俗研究会/編 , 長野県教育民俗研究会. おはなし 長野県の民俗 下. 信濃教育会出版部, 1983-00.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059197134-00 (【N380/31/2】) -
田中磐 著 , 田中, 磐, 1920-. しなの食物誌. 信濃毎日新聞社, 1980.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001512948-00 (【N383/5】) -
信州世相文化研究会/編. きょうの出来事信州歳時記366日. 郷土出版社, 1999-02.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I052745523-00 , ISBN 9784876634309 (【N366/108】) -
宮尾 しげを/著 , 宮尾 しげを , 宮尾 しげを. 絵でみる信州の祭りと行事. 第一法規, 1978-08.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059207265-00 (【N386/46】) -
八十二文化財団. 信州の年中行事と食 : 人々のくらしと川 : 水系をめぐる食文化. 八十二文化財団, 2007.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010073268-00 (【N386/157】)
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長野県/編 , 長野県 , 長野県. 長野県史 民俗編 第1巻(2)東信地方. 長野県史刊行会, 1986-00.
- キーワード
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- 七夕
- 年中行事
- 行事食
- ほうとう
- 七夕まんじゅう
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 小中学生
- 登録番号
- 1000303518