レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2021/01/09 14:46
- 更新日時
- 2021/01/09 16:41
- 管理番号
- 2020-事例10
- 質問
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解決
洗濯物は外に干すとなぜ早く乾くのか。
- 回答
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濡れた洗濯物は布に染み込んでいた水の分子が、空気中へ飛び出すことで乾く。これは、空気に触れている部分の水の分子が、蒸発して気体の水蒸気になり乾きやすくなるためである。湿度が高いと空気中の水蒸気が多いので、布に付いていた水の分子が飛び出しても、すぐに別の水の分子がくっついてしまうため洗濯物に含まれる水は蒸発しにくく乾きにくい。
洗濯物の表面では、水蒸気がその温度で存在できる最大の量(飽和水蒸気量)まで水が蒸発している。飽和水蒸気量まで水蒸気を含んだ空気はそれ以上水蒸気を含むことができないため、洗濯物の表面の空気は何とかして水蒸気量を下げないと、洗濯物は乾かなくなってしまう。水蒸気量を下げる方法の一つは、洗濯物の表面の空気が別の乾いた空気と入れ替わること。洗濯物の表面の空気が別の乾いた空気と入れ替わる、というのは風が吹けば起こりやすくなるためである。
- 回答プロセス
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子どもからの質問であったため、児童書で「洗濯」を扱うものを検索。『生活図鑑』p174に「理想の干し場は風通しがいいこと」と記載あり。他の書籍にも洗濯物を干す際のコツとして同様の記載があった。ではなぜ「風通しがよい」と洗濯物が早く乾くのかを探すために水の性質がわかる資料を検索。『キッズペディア科学館』p98‐99 に蒸発の仕組みと湿度の説明があり、『好奇心をそだて考えるのが好きになる科学のふしぎな話365』p369に水の分子の説明があった。飽和水蒸気量については『日本科学未来館 科学コミュニケーターブログ』に「洗濯物がなぜ乾かないのか?」と題して詳細があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 家政学.生活科学 (590 10版)
- 研究法.指導法.科学教育 (407 10版)
- 論文集.評論集.講演集 (404 10版)
- 参考資料
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- 『生活図鑑』 おち とよこ/文 平野 恵理子/絵 福音館書店 1997 年
- 『好奇心をそだて考えるのが好きになる科学のふしぎな話365』日本科学未来館/監修 ナツメ社 2012 年
- 『キッズペディア科学館』 日本科学未来館/監修 小学館 2014 年
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日本科学未来館 科学コミュニケーターブログ (2020 年3 月7 日アクセス)
https://blog.miraikan.jst.go.jp/other/20110724post-52.html
- キーワード
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- 洗濯物
- 乾燥
- 水蒸気
- 空気
- 蒸発
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 小中学生
- 登録番号
- 1000292119